ツーリング四国2005

Touring Date:2005/4/29〜5/04

まとめルートマップルート紹介ツーリング・レポート

 まとめ

ツーリング四国2005の目的は、
 ・四国一周を達成すること。これまで四国は3回走りましたが、四国一周には高知県の須崎と宿毛間が未走破です。
 ・有名な灯台(室戸岬灯台や足摺岬灯台)を始めとして、高知県の灯台を撮影すること。
 ・できれば、最後の清流と呼ばれる四万十川沿いをのんびりと走りたい。
今回のルートのなかでも、須崎〜高知〜室戸岬はツーリング四国2で走っているので、その区間の一部は輪行することにしました。

1.日程;2005/4/29(金)〜5/4(水)の5泊6日

2.天気;3日目は朝から午後3時頃まで強い雨が降ったので休養日にしました。それ以外は良い天気が続き、気持ちの良い旅ができました。

3.区間;博多←(飛行機)→高知龍馬空港〜安芸〜室戸岬〜奈半利←(土佐くろしお鉄道&JR讃岐線)→高知〜高知灯台〜宇佐〜須崎〜双名島〜久礼〜窪川〜佐賀〜伊の岬〜入野〜四万十川河口 ←(渡船)→西道崎〜下ノ加江〜布岬〜以布利〜足摺岬〜土佐清水〜叶崎〜清王〜宿毛←(宿毛フェリー)→佐伯←(大入島観光フェリー)→大入島←(大入島観光フェリー)→佐伯←(JR日豊本線)→博多

走行距離はトータル441.5km(初日が112km、2日目が120.4km、3日目は雨で休養、4日目は94.2km、5日目は104.1km、6日目は12.3km)。灯台を訪ねて写真を撮る時間が必要なので、一日あたりの走行距離は少なめに計画しました。

この時期はお遍路さんが一番多い季節だそうで、行く先々でお遍路さんに会いました。高知県の道路は歩道、側帯(道路の端っこの白線の外側)ともバリアフリーを含めて整備が進んでいるように感じました。やはり、歩いて旅するお遍路さんを意識して整備されているんでしょうね。でも、バリアフリーの努力が道路の至るところで感じられるのは、すごくうれしいことで、気持ちもやさしくなるような気がします。

4.装備


 ルート紹介

高知龍馬空港〜室戸岬(国道55号線);海岸沿いのほぼ平坦な道が続きます。歩道、側帯(道路の端っこの白線の外側)を含めて道路は整備されており、快適に走ることができます。

高知〜宇佐(県道34/14/23号線);高知駅前から海岸にでる県道34号線も、海岸沿いの県道14号線、23号線もほぼ平坦です。海岸沿いの道路は一部砂が浮いているところがあり、十分な注意が必要です。

宇佐〜須崎(県道23号線);浦ノ内湾沿いをくねくねと曲がって続きます。3〜4個所小さなアップダウンがあります。アップダウンの多い土佐湾沿いの県道47号線(横浪公園線)と比べて景色は開けないものの、走りはず〜っと楽です。

須崎〜久礼(国道56号線);アップダウンとトンネルの連続です。道路はきれいです。

久礼〜七子峠(国道56号線);ゆる〜やかな上り坂が続きます。交通量はかなり多く、お遍路さんの姿も時々見かけます。

七子峠〜大野見(県道41号線);大野見トンネルまで約2kmの急な上り坂です。交通量はぐっと少なくなります。

大野見〜窪川(県道19線);四万十川に近寄ったり離れたり。時折アップダウンを繰り返しながら、次第に下っていきます。

窪川〜土佐佐賀(国道56号線);「峰の上」までゆっくりとした上りが4km強続きます。「峰の上」から土佐佐賀までアップダウンを繰り返しながら下っていきます。

土佐佐賀〜入野(国道56号線);海岸沿いの平坦な道が続く。入野松原は海岸沿いの小道が快適。

入野〜下田港(県道42号線);小さなアップダウンの繰り返し。サーファーや気の早い海水浴客の車も多い。

下田港〜初崎港(渡船);四万十川の河口に位置する港町下田と初崎の間約1.2kmを結ぶ市営の渡船。一日5便。料金は自転車込みで150円。バイクも可。

間崎〜以布利(国道321号線);緩やかな勾配の上り下り。

以布利〜足摺岬(県道27号線);アップダウンは少なく樹間をくねくねと曲がりくねった道が続く。道幅も広くなったり狭くなったりの繰り返し。

足摺岬〜土佐清水(県道27号線);アップダウンの連続で、道幅も広くなったり狭くなったりの繰り返し。

土佐清水〜叶崎(国道321号線);歩道、側帯も広い海岸沿いのきれいな道が続く。時折アップダウン。

叶崎〜清王(国道321号線);大浦からかすかに上りの勾配。

清王〜宿毛(国道321号線);ゆるやかな下りが続く。


ツーリング・レポート

 2005年4月29日(金) ツーリング初日。晴れ。福岡空港←(飛行機)→高知龍馬空港〜手詰岬(夜須町)〜安芸〜唐浜(安田町)〜羽根岬〜室戸岬〜奈半利←(土佐くろしお鉄道&JR讃岐線)→高知。112km。

06:30;起床。天候は晴れ。荷物の最終チェックをして福岡空港まで送ってもらう。

7時20分に空港に到着。今日の飛行機はSF3という定員36名の小型のプロペラ機なので、ちょっと揺れが心配だ。

8時前に定刻より少し遅れて離陸。少々揺れるが上空になると安定する。国東半島、姫島、周防灘、そして急峻な四国の山々が見え始める。

08:45;定刻より少し早く高知龍馬空港に着陸。
手荷物で預けておいた自転車とパニアバッグを受け取り走行準備。丁寧に、丁寧に。客待ちしているタクシーの運転手さんが、物珍しそうに見つめている。

09:25;走行準備、トイレを終えて出発。天気は晴れ。顔も日焼け止めクリームでしっかりとガードする。

うん?、何かコースの感じが違うな〜?。あっ、東に進むつもりが、北へ進んでいるようだ。まもなく国道55号線に出る。道路は歩道、側帯も広くて走りやすい。

土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線夜須駅前から海岸にでて、ヤ・シィパークを通り手詰岬を目指す。

10:15;手結埼灯台に到着。

途中で、手結内港(わが国初の本格的「堀り込み港」)と手結港可動橋を写真撮影。手結内港の周囲は石畳の道が続く。可動橋は降りて通行可能となる時間帯が決まっているようだ。

国民宿舎・海風荘の下を上って下れば手結埼灯台が見え始める。鳥居をくぐって灯台へ。撮影スペースが狭いので、広角アダプタを着けてフレーム内に収める。灯台のすぐ横は断崖、絶壁で、眺めはGood!。すぐ横の公園にはトイレ、駐車場もあり、休憩ポイントとしても利用できます。

夜須町サイクリングターミナルの横を通って国道55号線へ出る。相変わらず歩道、側帯も広くて走りやすい。四国の特徴は「お遍路さん」、あちこちでお遍路さんを見かける。

すぐ横を高知室戸岬自転車道/南国自転車道が走っているので、国道を走ったり、自転車道を走ったり!。のんびりと久々の走りを楽しむ。次第に日差しが強くなってくる。ずっ〜と、潮騒が聞えている。このまま走っていけば、唐ノ浜灯台が海岸沿いに見えてくるはずだ。

「あれっ、地名がおかしいぞ!」って感じて、地図を確認すると、すでに唐ノ浜を通り過ぎている。あわてて引き返すが、ちょっとぼ〜っとしていたみたいだ。

10:56;唐ノ浜灯台に到着。ここまで約43km。この灯台/照射灯もかなりノッポだけど、周囲を松林に囲まれているため、十分に注意していないと見過ごしてしまいます。目印は海岸側に建つ「安田町の観光トイレ&郷土産品販売所」です。

写真撮影を終えて再び走り始める。そろそろ12時だ、朝食も早かったしお腹もすいてきたな〜!。相変わらず、走りやすい道が続く。

12:40;やっと見つけた田野町のコンビニで昼食を購入し、近くの公園で昼食/小休止。土佐弁の悪がき二人(4歳と5歳)に遊ばれる。

13:10に出発。次の目的地は奈半利町と室戸市に入ってすぐの羽根岬(羽根埼灯台)です。

海岸沿いの道を快調に走りつづけます。端午の節句に向けて、こいのぼりや旗が揚げられていますが、土佐では「大漁旗」も一緒に揚げる風習があるようです。

13:30;羽根岬のすぐ南に位置する「坂本」集落に入り、すぐに見つかった細い山道を登り始める。自転車は道路脇にデポし、短レーパンの上にはズボンを穿いて、剥き出しの足を草木からガードする。

カメラの一脚を杖/蜘蛛の巣を払う棒代わりに使いながら細い山道を上っていく。上りきると畑があり、すぐ横には小型車程度なら通れそうな簡易舗装の道路がある。ずっと迂回すれば車で来る道があったんだ。海岸方向に灯台が見えてくる。

写真撮影を終えて自転車の所まで降りる。これだけでも約30分近く掛かってしまう。ここまで56.6km。ここから室戸岬まで走り、階段を登って室戸灯台を撮影し、奈半利まで引き返す。奈半利駅から高知駅まで輪行し、高知駅前のビジネスホテルに泊まる。これが今日の計画だ。ちょっとタイムスケジュールが遅れ気味。でも、道路は走りやすく快調!。

15:00;室戸岬の先端に到着。ここまで約80km。今後のタイムスケジュールを考えると、灯台の写真撮影に使える時間は30分程度、急がなければ!。早速、室戸岬灯台に繋がる登り坂(階段)を探す。中岡慎太郎像の裏の階段を登ってみるが、少し登ると行止まり。2万5千分1地形図をチェックすると、もう少し岬の先端より東側のようだ。地図通りの場所に登り口を見つけ自転車をデポして登り始める。

途中で何組かのお遍路さんに出会う。かなり急な階段が続くので、途中で休憩されているお遍路さんもいる。声をかけて追い抜いていく。次第に脚が重くなり、汗がしたたる。15〜6分かけて登りきった正面に「24番最御崎寺」があり、そのお寺を過ぎて左折して下り、やっと室戸岬灯台に到着。

灯台の撮影の後で「24番最御崎寺」に寄り旅と家族の安全を祈って降り始める。うっ、降りの方が脚にこたえる、ビンディングが岩に滑る!。

時間は押しているものの、9年半前に記念撮影した室戸岬の案内板?の前で今回も記念撮影。また、灯台が屋根に飾られている公衆電話ボックスを撮影し、16時過ぎに走りはじめる。北西の風が時折強くなる。

灯台を撮るっ旅にしては距離を伸ばしすぎかな?、灯台探しや写真撮影に時間がとられて走行距離が伸ばせない。なんてことを考えながら、走りつづける。頭の中では土佐くろしお鉄道・奈半利駅の電車の出発時間と駅への到着予定時間が競争している。このままだと間に合わない。1分間回復したぞ、どうにかセーフかな?、等々。

室戸岬港や室津港は防波堤の高さが半端じゃない!、下を走っている軽自動車の車高からして8m以上はあるんじゃないか。台風が接近した時の波のすごさが想像される。

17:35;土佐くろしお鉄道・奈半利駅に到着。電車の出発時間にぎりぎり間に合う時間だ。ホームは階上のようなので、エレベータの近くで超手抜きの輪行準備。輪行準備を完了しエレベータで3階のホームに上がるが、切符を買ってもまだ2〜3分の余裕がある。自転車を電車に積み込んだ後で、トイレに駆け込み洗顔、先髪、上半身の汗をぬぐう。でも、ドリンクを買う時間はありませんでした。残念!。

17:49;高知駅行きのワンマン列車一両編成の各駅停車便が出発。きれいな電車です。乗客は4〜5名。約1時間半の各駅停車の旅。先ほど走ったルートを電車の窓越しにトレースする。

列車の中から予約したホテルに電話「チェックインが少し遅れます」。単線の各駅停車の旅、車窓から海岸線が見えなくなると眠くなってくる。そういえば今日は起床が早かった・・・、うつら、うつら・・・。

19:30にJR高知駅に到着。走行準備をして駅前のホテル探し。

19:45;駅前のビジネスホテルに到着。本日の走行距離は112km。灯台を探しながらの旅にしてはちょっとハードだったかな。

入浴後、ホテルのコインランドリーで洗濯しながら、ビール&夕食。明日の天気も晴れの予報。良い旅になりそうだ。明日のコースをトレースしながら23時に就寝。ひさびさのツーリングで興奮しているのか、なかなか寝付けなかった。


 2005年4月30日(土) 2日目。晴れ。高知〜御畳瀬(みませ)灯台〜高知灯台〜宇佐〜白ノ鼻灯台〜浦ノ内〜須崎〜双名島灯台〜久礼〜七子峠〜大野見〜窪川。120.4km

05:30;起床。昨夜気付いた輪行袋のバンド修理(針仕事。ちゃんと針/糸も装備に加えてあるのです)。

洗濯物もきれ〜いに乾いている。今日も晴れ。今日も暑くなりそうだが、昨日ほどはならないようだ。明後日は雨になりそうだが、雨が降ったら休養日にする?・・・。

06:45;出発。まずは御畳瀬(みませ)を目指して県道34号線を南下する。市内も側帯が広くて走りやすい。はりまや橋で記念撮影。ここも9年半ぶり。

新宇津野トンネルを抜け、「33番雪蹊寺」の前を通って御畳瀬(みませ)灯台を目指す。家と堤防に囲まれた狭い道路の道端では魚屋のおばさんがとろ箱の魚を処理している。今朝捕れたばかりの魚のようだ。

行止まりになった道路を自転車を押して更に進むと、堤防の陰に御畳瀬(みませ)灯台が見えてくる。すぐ近くに長浜(梶ヶ浦)と種崎を繋ぐ渡船の乗場があった。

灯台の撮影を終え、くねくねと曲がる狭い道を桂浜を目指して走る。

08:00;土佐湾沿いの県道14号線(春野赤野線)に出て、ホテルリバティ横の坂を登り切ると、国民宿舎桂浜荘の向い側に高知灯台が見えてくる。8時に高知灯台に到着。ここまで約16km。高知灯台は桂浜を見下ろす高台に建っていた。

高知灯台の撮影を終え、再び土佐湾沿いの県道14号線(春野赤野線)を走り始める。道路は歩道や側帯も広く、海を見ながらのんびりと走ることができる。でも、次第に歩道に砂が浮き始め、側帯も狭くなってくる。また、防波堤も高くなり海も見えなくなった。

仁淀川河口大橋を渡り、土佐市宇佐町へ入る。宇佐漁港で宇佐港導流堤灯台を撮影する。漁港から県道23号線に戻ると、リカンベントで悠々とツーリングする同輩がエールを送って走りすぎていく。君も頑張れよ。

道路沿いのコンビニで朝食用の弁当を購入する。

09:10;宇佐大橋のたもとで、ちょっと遅めの朝食。ここまで32.2km。対岸の岬の先端に「白ノ鼻灯台」が遠望できる。朝食を終えたらあの灯台まで走る(登る)。

9:40に出発。宇佐大橋を渡り、明徳義塾竜国際キャンパス横の急坂を登りきった「伊坂ノ鼻」手前の道路脇の駐車場に自転車をデポし、崎山へ続くと思われる山道を登り始める。途中の分岐点は、常に海岸沿いを選んで進んでいくと電柱が見えてきた。電線ルートに沿って進むと「白ノ鼻灯台」が見えてくるが、灯台まではもうひと谷、降って登るようだ。道もはっきりしないので、そこで進むのを止めて、写真撮影。

ここまでの山道は、灯台やそのインフラ(電気、通信、etc)を支える人々が利用する道と思われるが、そういう人々の絶え間ない努力が海を行く船を支えていることを実感する。10:30に出発。「白ノ鼻灯台」撮影にも約40分費やした。

宇佐から須崎へ続く県道23号線は、内ノ浦湾沿いにくねくねと曲がっている。でもアップダウン、交通量は少なく、土佐湾沿いの県道47号線よりはるかに楽ちんだ(当然、景色は開けないが・・・)。いくつかの、ゆるやかなアップダウンを過ぎて、国道56号線に合流する。

12:00;須崎港に到着。ここまで62.4km。ここでは、「山崎鼻灯台/山崎鼻ウカ碆照射灯」を撮影する予定だったが、間違ってウスカ碆標柱のみ撮影していたことに後で気付く。う〜ん、残念!!。

国道56号線に戻り、安和(あわ)から海岸沿いの県道320号線に入る。途中で昼食用のおにぎりを購入する。

13:25;双名島に到着。ここまで76.8km。駐車場に自転車をデポし、徒歩で双名島灯台を目指す。双名島は名前が示す通り、南北二つの島があり、堤防で結ばれている。灯台は南側の島(双名南島)の頂上?に建っていた。双名北島の神社の階段(日陰げ)で昼食を摂り、しばらく休憩。14:10に出発する。

久礼にでて、ここからいよいよ今日のハイライトの一つである「七子峠(標高293m)」を目指す。久礼から七子峠までは、約6kmの上り坂だが、峠まで残り何kmという表示や、歩道/側帯もきちんと整備されている。また、勾配も比較的に緩やかだったので、フロントセンターのギアで登り切ることができた。途中で何人ものお遍路さんを追い越すが、この道もお遍路道の一部のようだ。頑張ってくださ〜い!。

15:00;七子峠。ここまで86.8km。展望所には目もくれず、本日の第二のハイライトである「大野見村」を目指し、再び峠越えにチャレンジする。七子峠を過ぎて右折し、県道41号線に入ったが、勾配は次第にきつくなり、とうとうフロントインナーの登場。しかしながら、交通量はぐっと減った。途中で山菜採りのおばちゃん達に「ま〜大変、頑張って!」と黄色い声援をもらう。もう一息。

15:16;大野見トンネルに到着。ここまで88.7km。七子峠から約2kmの上り坂だった。大野見村の中心まで降って県道19号線に入る。ここからのんびりと四万十川沿いを降っていく。このルートもツーリング四国2005の目的の一つです。

県道19号線は四万十川沿いを走ったり、離れたりしてゆるやか〜に下っていく。あ〜、最高の気分だ。途中の米奥地区で沈下橋(清水大橋)を見かけ、記念撮影。道路は狭くなったり、広くなったり。時折、アップダウンを加えながら下っていく。

17:20;窪川町の旅館に到着。本日の走行距離は120.4km。早速、入浴して汗に汚れたウェアの洗濯。洗濯を終え、街を散策しながら夕食を摂る店を探す。今日は旅館の都合で外食なのです。

部屋に戻って明日の天気予報をチェックする。すでに九州は強い雨が降っていて、明日は四国も雨が降り出す模様。雨が降ったら休養日にするかな・・なんて考えながら就寝。灯台の写真撮影と、峠越えがあったわりには良く走った。

夜中に目がさめると、すでに雨音がしている。


 2005年5月1日(日) 3日目。雨。休養日

目がさめると雨が降っている。今日は走らずに休養日に決定。このままこの宿に連泊できれば良いのだが。この時期はお遍路さんが多いので満室の宿が多い。満室だと別な宿を探して、雨の中を移動することになる・・・。

7時から朝食。食事前に連泊が可能なことを確認して一安心。これでゆっくりと食事ができる。聞いたところでは、お遍路さんはGWまでが多いとのこと。四国の旅を計画している人は頭のすみに入れておいてください。

雨の日はゆっくりと休養できる。日程に囚われない旅は最高だ。布団のなかでごろごろ・・・。雨音は次第に強くなり、時折激しく降る。でも、この宿に連泊しているのは俺だけか?。皆さん、出発したんだろうな・・・。

お昼の天気予報では、高知県西部(窪川町も高知県西部です)に「大雨、雷、洪水注意報」がでているようだ。近くの土佐佐賀町では、1時間に30mmの雨量を記録したとのこと。走らずに良かった!。
雨が降り続くので外出は避け、昼食も携行した非常食で食いつなぐ。お遍路さんは今日も歩いているのかな?。大変だろうな。風邪をひかないと良いのだが・・・。
明日は晴れそうなので、足摺岬の東側の付け根に位置する「以布利」の民宿を予約する。予約時に「客が多ければ相部屋だよ」と言われ、ちょっとびっくりするが、それも旅だ。

15時近くになって、やっと小降りになる。
16時過ぎに入浴(初風呂)。17時近くになると晴れ間も見えてきた。

18時半から質素な夕食。今日の客は4人の家族連れと、一人でお遍路している女性、車でお遍路しているご夫婦、ご主人は脳溢血の後遺症である半身不随のリハビリを兼ねてのお遍路だそうだ。頑張ってください。 でも、お遍路さんってアルコールを口にしてはいけないのかな?。皆さん、誰も、お酒を頼まない。肩身の狭い思いでグラスをかたむける。

明日は「曇りのち晴れ」の予報。一部に雨が残るそうだが、少しくらいは濡れても走ろう。9時過ぎに就寝。


 2005年5月2日(月) 4日目。晴れ。窪川〜土佐佐賀〜井の岬〜入野港〜四万十川河口 ←(渡船)→西道崎〜下ノ加江〜布岬〜以布利。94.2km

06:00;サイレン(霧笛のようなもの)の音で目がさめる。窓の外を眺めると少し晴れ間も見える。どうやら濡れずにすみそうだ。乾いた洗濯物をたたみ、荷作りをする。

06:30;朝食。お代わりをして、しっかりと食べる。ツーリングでは主食をきちんと食べるのが大切だよ。
お遍路さんは早立ちが多いので、宿も早めに朝食を出してくれる(普通の旅館だと早くても7時か7時半だよね)。

07:15;出発。すでに晴れ間が広がっている。
すぐに国道56号線に合流する。ゆるやかな上り坂をフロントセンターで上って行く。

07:35;片坂(標高240m)を上り切る。ここまで4.4km。きのう一日休んだ割には脚が重い。
アップダウンを繰り返しながら少しずつ下っていくが、窪川町が標高の高い場所にある町だというのが良く分かる。

08:20;土佐佐賀町の横浜トンネル。ここまで21.5km。
トンネルを抜けると、海岸線のさわやかな道路が続く。快調!。

08:43;灘で国道56号線を離れて井の岬(灯台)を目指す。海岸沿いの道路は狭くがたがた!。
岬の先端近くから電線の分岐チェックを開始(灯台へ繋がる電線を探す)。見つけた電線に沿って坂を登ると、幡東衛生組合(汚水処理工場)で行き止まりになる。

そこで東の海岸方向を見ると、灯台の頭部がちょこっと見えている。海岸沿いの道路まで引き返す途中の細い小道を進み、草むらを藪こぎしてやっと井ノ岬灯台に到着。足元は朝露でびっしょり。灯台から崖下へ続く小道があったので、海岸通りに戻りその道を探すが、深い夏草に隠れてほとんど見えない状態でした。

井ノ岬灯台を後にして国道へ戻り、伊田港防波堤沖ノヒラソ照射灯を探す。照射灯は予想通り伊田港北側の防波堤灯台に併設されていました。

次の上川口港灯台/上川口港日和岬西方照射灯も予想どおり、国道を離れた上川口港東岸の岬(日和岬?)の先端に建っていた。でも、灯台にはプレートが付いていなかったので、絶対間違いないと言い切れないのが残念です!。

国道にもどって海岸沿いを走っていると、海沿いに公園がありサーフィンやちょっと早い海水浴、キャンプを楽しむ人々がいっぱい。吹上川を渡り海岸沿いの遊歩道を心地よく進む。入野松原で松林に護られた広い「らっきょう」畑を発見する。鳥取砂丘では、らっきょう畑を見たことがあるが、それ以外では初めてです。珍しい発見に、ちょっと嬉しくなる。

入野港では、入野港2号東防波堤東方照射灯を特定できず。念のために、珍しい、カラフルな灯台を撮影しておく。

蛎瀬川を渡り、海岸沿いに四万十川河口を目指す。小さなアップダウンの繰り返し。サーフィンや海水浴を楽しむ人々の車も多い。

11:25;土佐下田港、そして四万十川河口に到着。ここまで56.2km。
お〜、なんと、四万十川河口は河川改修のまっただなか!。最後の清流といわれる四万十川にしてもこうか!。
河口の防波堤には多くの釣り客/観光客?がいる。本当は立入り禁止のようだが、車も人もいっぱい!。でも、導流堤に灯台が見つからない。

11:40;2万5千分1地形図でチェックしても導流堤灯台は見つからないが、下田港と対岸の初崎港をむすぶ渡船があるようだ。上流まで遡って最初の橋を渡るつもりだったので、喜び勇んで渡船を探す。

ありました、ありました、下田港の外れに小さな渡船があり、次の出港時間は12時。グッドタイミングです。更に、渡船の船長(船頭)さんから導流堤灯台も教えてもらい、とてもハッピー!。市営のこの渡船はちっちゃな船ですが、人、自転車、そしてバイクも乗船できるようです。料金は150円。

12:00;渡船が出発。同乗者はお遍路の女性と男性のお二人。男性はキャンプ道具を背負ってお遍路中です。自転車は早くて良いですな〜!、って皮肉?を言われる。徒歩とキャンプ道具を選んだのは貴方でしょうと言い返したくなる。 渡船のなかから土佐下田港初崎導流堤灯台を撮影する。河は昨日の大雨で黒く濁っているが、波も無く静かだ。

12:08;対岸の初崎船着場に到着。渡船はすぐに下田港へ戻っていく。

12:20;西道埼灯台に到着。ここまで58.9km。西道埼灯台は四万十川の河口の西岸に建っています。それにしても灯台に前に駐車された軽トラックが邪魔!。 写真撮影後、発崎まで戻って国道321号線に合流し布岬灯台を目指す。海岸線を走るルートもあるが、みるからにアップダウンが多そうなので避ける。

道路はゆる〜やかな勾配で上って行く。広くて良い道だ。

12:57;伊豆田トンネル。ここまで66.5km。このトンネルは全長1,620mと長いが、右側に広い歩道があるのでフロントライトさえあれば問題なし。トンネルの途中で車道を走ってきた二人連れのサイクリストとすれ違う。車道が好きなのかな?。いずれにしても交通量は多くはありません。

降りきった下浦地区から海岸沿いに布崎を目指す。アップダウン、アップで布崎に到着。

13:42;布埼灯台に到着。ここまで79.7km。道路から少し入った場所に建っていた。
布浦港で小休止。ゆっくりと休憩する間もなく、ぱらつき始めた小雨に追われて14:15に出発。天候が以布利の宿まで持ってくれれば良いのだが・・・。

国道321号線は以布利までアップダウンを繰り返す。大岐海岸を過ぎて宿はもうすぐ。

15:15;ちょっと早めだけど、民宿・星空に到着。ここまで94.2km。今日は写真撮影の時間を考慮して走行予定距離を短めに設定したが、途中で昼食を摂り損ねたこともあって、かなり早めの到着だ

民宿はおじいさんとおばあさん二人の経営で、泊り客はお遍路さんが多いということだが、今日は泊り客も少なく相部屋にはならないそうだ。和風の部屋に案内されたが、となりの部屋とは襖で仕切られているだけ。また、国道321号線に面しているので、夜中も車の音がうるさそうだ。ぐっすり眠ることができるか、ちょっと心配!。

お風呂からあがり夕食までの時間に明日の宿を柏島で探す。ところが民宿(釣り宿を含む)、旅館のどこも満室。空いていそうな宿を何軒も紹介してもらったが、それでも駄目!。柏島はスキューバダイビングや磯釣りの基地で、GWの間はほとんど満室のようだ。こうなると柏島ルートの灯台撮影をあきらめて、都会の宿毛まで脚を伸ばさざるを得ない。妻の協力も得て宿毛港近くのビジネスホテルを確保する。その間に宿のおじいさんに汗でよごれた服を洗濯してもらう(自分で洗えると言ったのだが、おじいさんの押しに負けてしまった)。

18:20;夕食。今日の同宿は若者3人(大分の男2人のうち1人は坊さんの修行を兼ねたお遍路で相棒はお付き合い。神戸の女の子)とおじさん。おじさんは夕食に遅れて参加したので素性は不明。私を除く4名の方は、すべてお遍路さんでした。

若者2人の1日あたりの最高踏破距離は朝7時から夜の8時半まで歩い40数kmらしい。徒歩での40数kmは自転車だと150〜200kmくらいになるんじゃないか!。俺も若けりゃそれくらい行くな〜!。話によると徒歩のお遍路さんから自転車ツーリストは恨まれているらしい。徒歩であるいている横をす〜っと抜いていって。

でも、自転車も自分の力だけで走っているんだ。登りは徒歩より辛いかもしれないよ。明日の朝食は6時から。早立ちしたいお遍路さんにはすごく有り難いね。

21:00;就寝。明日の天気予報は快晴。温度は最低が16℃で最高が23℃。北東のち東の風。最高の天気と言えるでしょう。

寝静まると和風の襖一枚、障子一枚で仕切られた部屋は、小さな物音も大きくはっきりと響く。プライバシーも守り辛いと思うが、私が小さい頃はどこの家もこうだった。みんながみんなのことを知っていた。和風様式の建物がコミュニケーションを支えていたのかもしれないね。


 2005年5月3日(火) 5日目。晴れ。以布利〜土佐清水〜足摺岬〜臼碆〜土佐清水 〜叶崎〜清王〜宿毛。104km

5時前から隣の部屋でガサゴソと起き出した音がする。一番早起きは神戸の女の子、隣の若者達、そして親父さん。国道を走る車の音で寝れないかもしれないと心配していたが、それほど気にならずに眠れたようだ。この宿はお遍路さんのために朝の4時からでも朝食を摂れるとのこと。こういう宿がお遍路さんを支えていることを実感する。周囲に誘われて5時15分に起床、そして出発の準備。洗濯物もきれいに乾いている。

06:00;朝食。お遍路さんは干し魚は骨だけになるまで、手掴みできれ〜いに食べてしまう。こういうところも、食べ物を大事にする心構えなんでしょうね。私も心掛けねば!。

06:50;出発。晴れ。

だっ〜っと下って、だっ〜っと登り、トンネルを抜けて海岸へ出る、んっ?。道路案内板に沿って走るが、やっぱり方向がおかしい。海は進行方向に向って左手に見えるはずが、右手にある。地図を開いてチェックすると、道を間違えて土佐清水の街中まできている。あわてて「新改」経由で県道27号線(時計回り)へと戻る。

海岸線にでて窪津灯台の手前で同宿の若者二人に追いつき、「頑張れよ!」と声をかけて抜く。若者二人も笑顔で挨拶を返してくれる。

07:30;窪津灯台に到着。ここまで10.3km。
窪津灯台は道路のすぐ横に建っているが、露に濡れた草が靴を濡らす。

窪津から権現までは樹間の細い道が続き、昔の様子を偲ばせる。アップダウンというより、くねくねと曲がった道が続く。広くなったり、細くなったり。足摺岬の手前でだ〜っとくだる。

08:20;足摺岬に到着。ここまで20.4km。ちょっと行過ぎて後戻り。
さすがに観光客が多い。ゆっくりと景色を楽しみ、写真撮影。展望台は観光客でいっぱいで、足摺岬(足摺灯台)の写真を撮るのも大変。

足摺岬をあとにして臼碆(灯台)を目指す。堂ヶ森の急坂は、市街を抜けて近道する。道路はアップダウンと、広くなったり細くなったりの繰り返し。対向車に注意が必要だ。

09:25;臼碆(灯台)入口に到着。ここまで27.8km。

臼碆灯台まで舗装された細い道路が絶壁の間をぬって続く。道には落ち葉がまっている。臼碆灯台は白い岩肌の絶壁に、ヨーロッパ中世のお城の雰囲気で建っている。写真の撮影ポイントは少なく、自転車をデポした駐車場横の岩場から、こわごわと写真を撮る。

時間に余裕があれば、竜王宮神社まで降りれば、もっと良い写真が撮れたと思う。9:45に出発。

相変わらず、道路はアップダウンと、広くなったり細くなったりの繰り返し。土佐清水の市街につき、土佐清水灯台までの道を探すが、アプローチ道路の入口がちょっと分かり難い。灯台までアップダウン。

10:30;土佐清水灯台の入口に到着。ここまで39km。

灯台の周辺は日曜農園になっており、健康そうなおばちゃん達が畑作業の真っ最中。おばちゃん達に「怪しげなサングラスのおやじがうろついている」と思われないよう、サングラスを外して愛想良く「近くにある灯台をご存知無いですか?」と訊ねるが、予想とおりご存知ではなかった。でも、すぐに電線を辿って灯台へ到着し写真撮影。

灯台周辺の竹林には苦竹が芽を出していた。もう苦竹の季節だ。10:52に出発。途中でサイクルメータの速度計が不調になる。電池切れが近いのかもしれないが、微調整してしのぐ。

11:20;「カツオのたたき定食、900円」という看板に引かれて、土佐清水の「道の駅」でちょっと早い昼食。ここまで44.4km。

厚く切ったカツオのたたきに各種の薬味が香を添える。土佐で食べる初夏の初カツオ、四国の醍醐味ですね〜。海岸沿いのきれいな道が続き、腹がくちくなると瞼が重くなる〜。

12:47;国道をちょっとそれて叶埼灯台に到着。ここまで62.1km。灯台周辺は展望台や駐車場、トイレも整備されている。

叶埼灯台は明治時代(後半)に建てられた雰囲気を残した姿の良い灯台。周囲も広くて、いろいろな角度から写真を撮影することができた。13:02に出発。

ちょっと上って、展望所から下りになる。大浦から海岸を離れて内陸ルートになる。ゆる〜やかなアップダウンを繰り返しながら、上っていく。

13:54;大月町清王。ここまで76.4km。最初の計画では、ここから柏島へ向うつもりだったが・・・。弘見を通過し、白埼灯台もパス。清王を過ぎて下りが増える。

湊の手前を左折し土佐長崎鼻灯台を探す。今回は灯台まで辿り付く時間はないが、次の機会を得た時の下調べだ。海岸沿いをあっちこっちへ走り回るが、灯台の影も見えず。あきらめて宿毛を目指す。

宿毛市へ入り、宿泊予定のビジネスホテルの場所をチェックした後で、池島灯台を目指す。この近くの住人は他人(特にサイクリスト)に慣れていないようで、海岸近くの村落を走っていると冷たい視線を感じる。

池島灯台は集落の裏山に建っていた。対岸の大島に「宿毛湾港大島灯台」が建っているはずだが、見えるのは赤い防波堤?灯台だけだ。念のために撮影しておく。ビジネスホテルに向う途中でコンビニを見つけ、カメラ用の電池と夕食(アルコールも)を購入。

16:20;ビジネスホテルに到着。本日の走行距離は104.1km。素泊まりで5,000円。早速シャワーを浴び、そしてビール。アルコールを嗜みながら、明日の計画を練る。

明日は朝7時発のフェリーで佐伯港へ向い10時に到着。佐伯港へ向うフェリーでは「水ノ子島灯台」の撮影に挑戦するが、午前中は曇りの予報で、ちゃんとした写真が撮れるかどうか心配だ。

佐伯港で10時15分の大入島行きフェリーで大入島へ渡り、灯台と照射灯を撮影する。佐伯へ戻りJRで博多まで戻る。

21時過ぎに就寝。


 2005年5月4日(水) 6日目。晴れ。宿毛←(宿毛フェリー)→佐伯←(大入島観光フェリー)→大入島←(大入島観光フェリー)→佐伯←(JR日豊本線)→博多。12.3km

昨夜は21時過ぎに寝たが、他人に気兼ねすることなくゆっくりと眠れたし、車の騒音もなかった。5時過ぎに目が覚めたが、2度寝してフェリーに間に合わないと困るので、5時半には起き出して出発準備を開始。

06:20;ホテルをチャックアウト。
自転車に装備(パニアバッグ)を取り付けている時、リアタイヤのサイド部が小さく裂け、そこからチューブがぷくっと膨らんで出ている箇所を発見し、どきっとする。これが1、2日前だったら大変だった。

自転車でのツーリングも10年を越えるが、これは始めてのトラブルであり、なんの対応策も考えていなかった。海外のツーリングでは、スペアパーツに予備タイヤを携行することもあるそうだが、道路事情が良い日本ではあまり考えられないことだ。慎重に慎重にと丁寧に乗ってフェリー乗場へと向う。

06:30;宿毛港のフェリー乗場に到着。
2年ぶりの宿毛港だが、この間(2004年1月)に「宿毛観光汽船」が破産してフェリーの運航を停止し、いろいろと紆余曲折を経て、2004年12月に宿毛フェリーが運航を開始した。佐伯〜宿毛フェリーは我々ツーリストにとっても非常に重要な交通手段であり、ほっと一安心したところだ。

前回にチケットを購入した「宿毛観光汽船」の窓口は閉鎖されているので、駐車場の一部に作られた切符売り場でチケットを購入する。

07:00;フェリーは定刻通りに出港する。天候は薄曇り。
船上から「片島−沖ノ島」の旅客船「すくも」が出港準備をしているのを発見。機会があれば沖ノ島へも渡りたいと考えているので、その時の参考にするつもりで見守る。

船が出港した後も大変なのです。船上から見える灯台を探してはカメラを向け、また次の灯台を探すこと繰り返し。そのため、乗船時間(3時間)のほとんどをデッキに立ちっ放しです。

フェリーは前半は四国沿いを進み、ほぼ中間点で一気に海峡を横断して、九州沿いのルートをとる。出港して1時間も経つ頃から、豊後水道の真ん中の岩礁に建つ「水ノ子島灯台」を探していたが、中間点を過ぎる頃からかすかに見え始めた。

「多分あれがそうかな?」から「あれがそうだ!」に変わって、いよいよ写真撮影の準備。その姿は次第に大きくなってくるものの、写真が撮れるほど近づくまではじっと我慢!。そして何枚も写真撮影。この日は途中から快晴、そして穏やかな波の港環境に恵まれたが、望遠レンズ付きのデジタル一眼レフでないのが悔やまれる!。

でも、このルートで水の子島灯台が撮影できるというのは、灯台マニアにとって明報です。定期航路のない島の灯台を撮るって、すご〜く難しいんだから。次の機会があれば万全の準備で臨もうと思います。

フェリーは他船とのニアミスを避けるため、360度右旋廻する。これで佐伯港への到着が遅れるのではないかと心配。大入島へ向うフェリーへ乗り換えるための時間は15分しかないのです。それに遅れると1時間待ちなのです。

佐伯湾内でも灯台を撮影。元ヶ鼻中瀬照射灯は船上から確認できなかったが、トオドオ鼻灯台はばっちりと撮影。佐伯港に入港する前から、大入島を出港するおうど色のフェリーが見える。これが、多分、大入島フェリー。間に合うと良いんだが・・・。

10:10;10分遅れて佐伯港に到着。乗客にまぎれて急いで降船して大入島行きフェリー乗場へ急行し、どうにかギリギリで乗船。船は7分遅れて出発。

10分弱で大入島に到着。2つの灯台撮影を手早く済ませれば、11時発のフェリーに間に合うなとか横着なことを考えつつ、タイヤをいたわって走り始める。トオドオ鼻灯台は海側の船着場から急な階段がある。大入島の道路はほとんど交通量もなく、自分の好きなルートを走り放題。

地図では元ヶ鼻中瀬照射灯の近くまで来たはずだが、ルートが発見できないので、近くの畑で作業中のおばあさんに道を尋ねる。おばあさんから懇切丁寧に、何度もしつこいくらいに教えてもらい、そのうえ蛇や猪がでると脅かされ、カメラの一脚をこん棒を兼ねた杖にして出発。

なるほど、これじゃ、地元の人以外はわからんはずだ。くねくねと曲がる細い山道が夏草に覆われ、一部は崩れて行く手を阻む。途中から細い舗装道路になり、最後は舗装階段となって。元ヶ鼻中瀬照射灯が見えてきた。

写真撮影を終えて道路に戻ってからも大変!。ズボンにくっついた野草の種、種、種・・・。びっしりとくっついている。フェリーを待つ間も種とり。12時発のフェリーで佐伯港へ戻る。

12:15;JR佐伯駅に到着。特急列車は出発したばかりなので、ゆっくりと輪講準備。そして残っている種とり。

洗顔を終えて弁当(柿の葉ずし)とビールを買い込み、13:05のにちりんで博多へと向う。車内で食べた「柿の葉ずし」は絶品で、もう一つ買ってくれば良かったと思わせるほどだった。

16:14;JR博多駅に到着。今回も無事に帰り着くことができた。深〜く感謝!。良い旅になった。