釈迦院(大行寺山)の激坂に挑戦

Hunting Date:2007/2/11

JR鹿児島本線の有佐駅まで輪行し、そこから釈迦院まで往復しました。

最初に道を間違えるトラブル等も発生し、ちょっとバタバタしましたが、楽しい一日でした。パートナーはいつもの馬場ちゃん、往路の電車で合流しました。

相棒は「走三郎」こと、久留米バラモン製700cツーリングです。

ルートマップをクリックすると拡大表示します。

出発はJR有佐駅。丁度10時にJR有佐駅に到着し、ゆっくりと走行準備を開始しました。

今回は、久々にツーリングパートナーの馬場ちゃんと一緒に走ります。昨年の暮れに「長〜い石段で有名な釈迦院へ自転車で行こう」と話していましたが、天気も良さそうなので行ってみようと馬場ちゃんから連絡が入りました。50代も半ばを過ぎた二人が、釈迦院までの激坂に耐えられるでしょうか。ちょっと心配(不安)ですが、頑張りましょう。

10時20分に出発。国道3号線沿いのコンビニで早めに食料(おにぎり)を確保し、氷川沿いに走り始めました。

快晴にも恵まれ、のんびりした楽しい旅になりそうです。

国道3号線を横切り、九州自動車道をくぐると、予想外の登り坂が出現しました。予定では、まだまだ氷川沿いをのんびりと走るはずなのにな〜と言いながら、まだまだ余裕でクリアです。

まもなく、左側に東陽町石橋公園が見えてきました。写真は公園内に設置された「重見(しげみ)橋」ですが、明治10年(、重見部落の入り口に架けられたものを、この公園に移築したものだそうです。
でも、この石橋に気をとられて道路を直進したため、間違って五木村方面へ進み始めていたことに気づきませんでした。

道路は、梅がほころび始めた静かな山里をゆっくりと登っていきます。暖かい日差しの中を、馬場ちゃんと馬鹿話しながら・・・・。でも、こういう時間が、すごくほのぼのと幸せに感じます(こういう感覚も、ルート間違いに気付かなかった原因のひとつなんでしょうね)。丸石で築かれた棚田と川に架かった古〜い石橋が、すごく良い雰囲気です。

行けども行けども第一ターゲットの氷川ダムが見えてきません。地図をチェックしようにも、丁度その部分の地図がありません。結局、氷川の支流の河俣川をず〜っと遡った鹿路(標高約190m)まで行って引き返すことになりました。ど〜もツーリング感覚が冬ボケから覚めていないようです。

和小路の交差点 結局、東陽町石橋公園まで引き返し、やっと正規なルートの国道443号線に戻りました。すでに12時近い時間ですが、余裕のある計画を立てていたので、まだまだ時間的には大丈夫だと思います。

比較的に緩やかな上り坂が続く国道443号線を、のんびりと会話しながら走り続けます。道端には丸石で築かれた棚田(棚畑?)にお茶の木が整然と植えられています。東陽町や泉町はお茶の産地のようです。
山頂にアンテナや建物、旗竿が立つ山が見えてきました。位置からして、あれが釈迦院が建つ大行寺山でしょう。結構、急峻に立ち上がっている山ですが・・・。

12時半すぎに氷川ダムに寄り、おにぎりを一個ずつ食べてエネルギーを補給しました。この後に急坂が待ち受けているので、お腹いっぱい食べるわけにはいきません。軽くお腹を膨らました後、国道443号線に戻り、和小路の交差点を右折して県道52号線に入りました。東陽町石橋公園から和小路の交差点まで約10kmでした。

氷川ダムと馬場ちゃん 氷川ダムの展望台から撮った馬場ちゃん&氷川ダムです。馬場ちゃんも、エネルギーを補充して元気いっぱいです。

氷川ダムの少し上流で吊り橋を見つけました。多分、景色は良いのでしょうが、川の対岸には道路は無いようなのに、何のための吊り橋なのでしょうかね。

勾配は次第に急になっていきますが、長閑な山村の風景は相変わらずで、日向のぽかぽか陽気と木陰のひんやり空気が対照的です。まだまだ、きれいな道路が続いています。

最初の計画では、元の泉町役場(現在は八代市の泉町支所)の先(&「泉郵便局」と「JAやつしろ泉」の間の道)から泉中学校の横を抜けて釈迦院へ向かうつもりでしたが、馬場ちゃんと話しているうちに通り過ぎてしまい、次の二重という集落から入ることにしました。どうも、ツーリング感覚が鈍りまくりのようです。

二重で釈迦院登山道へ 八代農業高校の分校を過ぎて二重の集落に入ると、「釈迦院登山道」という道路案内板が見えてきました。その先を左折します。左の写真が県道52号線と「釈迦院登山道」の分かれ道ですが、案内板が立っているということは、ここから登るのが正規?のルートと言うことでしょうね。近くに、自動販売機、公衆電話、また酒屋さんなどもありました。

「釈迦院登山道」は県道52号線からほぼ直角に分岐しているので、登り始めはすごい急坂です。ギアをインナーローにしても、道路を斜行しないと登れないくらいです。しばらく、そのような急坂に弄ばれ、やや勾配のゆるやかな場所にでましたが、この後も、道路を斜行しながら走る場所の多いこと、多いこと・・・・。必死に粘るだけです。

家の玄関脇で椅子に座って日向ぼっこをしているおじいさんに声を掛けられました。「どこまで行きょっとな?」、「釈迦院まで行きます」、おじいさん、だんまり・・・。そういう道なんです。
この旅ではいろいろな人に声を掛けてもらい、いろんな人に声を掛けました。田舎って人なつっこくて(警戒心が少なくて)良いな〜!。子供たちも元気に「こんにちは!」と挨拶を返してくれます。

打越集落の手前 元の泉町役場近くから登ってくる道と、二重から登ってきた道の合流点です。二重の登り口から約2.2kmです。但し、道路を斜行しながらを登ってきたので、距離は幾分か割り引いて考える必要があります。ここには、道路に白字で「釈迦院 ⇒ 」とペイントされていますので、ルートを間違う心配はありません。道路脇の案内板には釈迦院まで残り5kmと表示されていましたが、斜行しながらを登れば何キロになるのでしょうか?。この先もまた急坂が続いているようです・・・。

自動車は時折、すれ違ったり、追い越していく程度なので、道幅いっぱいを使って、斜行しながら急坂を登って行きます。50歳も半ばを過ぎたおじさんたちが、何でこんな急坂を・・・と思わないわけではありませんが、一応登ろうと決めたので、行ける所までは行くつもりです。多分、よっぽどのことがない限り、途中で諦めることはないと思います。

打越集落の上 道はいくつかの分岐路を重ねながら、確実に登っていきます。登りでは残りの距離(高度)を考えて気を抜かないことも必要ですが、これまで登ってきた距離(高度)を振り返って、それまでの頑張りを愛でることも大切だと思いますよ。

でも、持参した国土地理院発行の2万5千分の1の地勢図と、通過したルートのイメージがいまいち合っていないのが心配です。今日は、2回もルートを間違えたことも不安感を大きくする要因なのかもしれません。

釈迦院の手前にあるはずの岩船の柿迫神社も、なかなか見えてこない。でも、途中でルートを間違えるような分岐も無かったし・・・・(写真の左側に、よろよろになって登る馬場ちゃんの姿が写っていますが、分かりますか?)。

柿迫神社手前の分岐 この分岐点も地図とは違う、う〜ん・・・・。

でも、前方の杉林は大きく立派で、ただの杉林とは思えません。あそこまで行けば何かあるかも・・・。

柿迫神社 あっ、ありました。岩船の柿迫神社です。ここまで来れば、もうルートは間違いありません。ルート担当の牛ちゃんとしては、ほっと一安心です。

自宅に帰って調べたところ、最初に計画した(地図をプリントした)頃のルートと今のルートは変わっていました。道路工事がそんなに短時間で終わることはないので、地図の更新時期の関係でそうなったのでしょうが、地図だけは最新(直前)のものを準備したほうが良さそうです。

柿迫神社は石段の脇に育った杉の大木が見事でした。

ルートが正しいことが分かり、気は楽になりましたが、それで坂が楽になるわけではありません。まだまだ道幅いっぱいを使って、斜行しながら急坂を登って行きます。

釈迦院100m前の分岐 突然現れた「釈迦院まで残り100m」の案内板です。嬉しいけど、なんかあっけないような・・・。せめて、途中に残り何kmという案内板が数箇所にあれば気持ちもペース配分も楽なんだけどな。

すぐ横(写真の右側)にはトイレもありました。

ゴールの釈迦院 ゴールの釈迦院の前で記念撮影です。釈迦院の標高は約900mです。到着時間はすでに15時10分になっていました。あの有名な3,333段の長〜い石段の最上部まで、ここからまだ1,100mあるそうです。

急いで昼食を摂り、寒さに備えて服を着込み、下りの出発です。

次第に、ブレーキを握る手先が、寒さでしびれてきます。そして、なんと、後輪がパンク!。Oh,My,God!。

馬場ちゃんは先に降りていくし、空気は抜けていくし・・・。途中で待っていてくれた馬場ちゃんに合流し、急いでパンク修理(チューブ取替)を開始。悪いことは重なるもので、空気を入れるポンプの具合が悪く、なかなか空気が入っていきません。どうにか、空気を充填し修理を完了しました。

後は順調に距離を重ね、17時半前にJR有佐駅に到着しました。計画ではJR有佐駅に16時迄には到着するつもりでしたが、道を間違えたり、予想外の急坂に手こずったりしたので、大幅に遅れてしまいました。天気が良くて最後まで暖かかったのが幸いでした。

馬場ちゃん、また一緒に走ろうね。