古処山麓に開けた城下町は、かって秋月千軒と謳われる賑わいを見せた。今は人影も少ない町だが、どこを歩いても屋敷跡の石垣があり、さらさらと流れる山水の音がある。素朴で清冽なこの町はなぜか悲劇的な色合いに満ち、詩情を誘って止まない。
見所
・秋月城跡:桜並木の道は、昔「杉の馬場」と呼ばれ、武士たちが馬を走らせた道だ。秋月は鎌倉時代から古処山城に拠った原田氏が開いた城下町である。1624年(寛永元年)黒田長政の三男長興は秋月5万石を与えられ、秋月城を築いた。 長屋門は当時のもので、大手門は古処山城の追手門である。
・眼鏡橋:野鳥川にかかるアーチ式の石橋は、1810年(文化7年)に長崎の石工を招いて造ったもので、長崎橋と呼ばれていた。
・秋月郷土館:戸波半九郎邸を利用し、古文書、民具、黒田家歴代の甲冑や土岐コレクションの絵画を展示している。秋月藩の活躍を描いた島原の乱出陣屏風が見事だそうだ。
名物:葛料理がおいしそう。
アプローチ:甘木鉄道甘木駅、または西鉄甘木線甘木駅から国道322号線で約6km。
甘木〜秋月:約6km。国道322号線。道はわずかに登っている感じ。甘木の標高は約70m。
秋月〜小石原:約19km.国道500号線。小石原の手前までゆるやかな登りが続き、たまに急な坂が混じる程度。江川橋から江川ダムまでの約1.2kmが少し急坂です。
道は広くなったり、狭くなったりしますが、交通量が少なくて木陰も多く、快適な走行が楽しめます。レーサーで練習中のチームを3組程見かけました。ほかにママチャリのおばさんが1人。
自然がたくさん残っていて、時折「野生の鹿」に出会わすこともあります。
休憩ポイントは多くて、江川ダム、道の駅・小石原等があります。
小石原〜行者の杉:約2km。国道500号線。ほぼ平坦な道が続きます。
行者の杉〜彦山橋:国道500号線。約6kmの一気の下りです。
彦山橋〜豊前坊(高住神社):約12km。国道500号線。長い上り坂が続きます。息を抜ける平坦な場所が少ないので、足に疲れが残る区間です。
豊前坊(高住神社)付近がこのルートの最高標高地点で、野峠(標高740m)より20m程度は高い感じです。
休憩ポイント、食事ポイントも多数あります。
彦山橋〜豊前坊(高住神社):約23km。国道496号線。一気の下りです。ブレーキを掛け続けて手が痛くなってくる程です。国道496号線の頂上?部分は道が狭くて道路状態も悪く、走行には注意が必要です。
狩宿〜奥耶馬トンネル:約4km。国道212号線。ゆるやかな上りが続きます。奥耶馬トンネルの標高は400m。
奥耶馬トンネルに歩道は付いていますが、排水溝の蓋が開き気味のものがいくつもありましたので、トンネル内の走行には十分注意して下さい。
奥耶馬トンネル〜日田:約14.5km。国道212号線を一気に下ります。
全体的にそれほど急な坂はありませんが、上り坂がずっと続くので次第に疲れが溜まってきます。休憩をとりながら自然を楽しむ余裕を持って走ってみてください。
日田盆地は、三隈川に洗われて山紫水明、天領として九州中の富を集めた。豊かさがおだやかな人情と奥深い文化を生み、多くの人材が咸宜園に育った。夜は鵜飼いの篝火が川面に映え、その哀歓はすべて朝霧が柔らかく包んで旅情に昇華していく。
見所
・豆田町:幕府の公金を運用した豪商の家が並び、天領日田の面影がよく残っている。町割りは今も江戸時代のままで、町を歩けば古びた町家や横町が至る所にあり、草野本家、日本丸岩尾薬局などは昔の面影を十分に残している。
・咸宜園:竹林と秋風庵、遠思楼が残り、国の史跡となっている。日本屈指の私塾で、明治初年まで大村益次郎ら4800名の学生が全国から集まって学んだそうだ。
・廣瀬資料館
・天領日田資料館
・亀山公園
・三隈川北岸沿いのサイクリングロード(またの名をただの土手)は、水郷・日田の雰囲気を味合うには最適です。全長は約3km程度です。