以下はすべて、「関門国道トンネル・人道出口」を起点とした累積距離です。観光等で増える距離数は含みません。
・小倉市街まで:約15km | |
はじめに
このルートは国道3号線をメインとして、熊本から鹿児島の阿久根までに、いくつかのルート(選択肢)を入れています。国道3号線は門司を起点として福岡県、佐賀県、熊本県、そして鹿児島県の鹿児島市街まで続きますが、福岡県や熊本県の中北部は比較的に平坦なルートが多く、熊本県南部(日奈久をすぎた辺り)から坂道が増え、鹿児島市の入るまでゆるやかな(時には急な)アップダウンが続きます。鹿児島市に入れば、国道3号線の終点まで下りが続きます。 熊本の宇土市までは国道3号線をメインに紹介しますが、その先には、このルート最大の難関「三太郎峠」の3つの峠(トンネル)が待ちうけています。この3つのトンネルは、古くて幅が狭いうえに交通量も多いので、できるだけ避けたいところですが、2009年には「日奈久」から「芦北(佐敷)」まで「日奈久芦北道路」が開通して国道3号線の交通量が減り、かなり走りやすくなったようです。トンネルを避けたい人には、八代海の海岸線を走る『肥薩おれんじ鉄道』沿いの細い道(ルート)、そして宇土から国道57号線へ迂回し天草方面へ向うルートもあります。 熊本県の宇土市から入る国道57号線ルートは、宇土半島を島原湾沿いに走って天草五橋を渡り、天草上島・下島を松島、本渡、牛深と走り、三和フェリーで鹿児島県の阿久根へ渡って、国道3号線へと戻ります。 本渡からフェリーで水俣に渡るルートもあります。 |
(1)本渡からフェリーで水俣へ渡る 天草・下島は見所が少ない(私の主観です)ので、本渡からフェリーで水俣行へ渡る方法もあります。このルート(フェリー)を使えば、天草の良いところだけを見るだけでなく、八代−水俣間の三太郎峠も通らなくてすみます。天草ルートにはフェリーがいくつもありますので、工夫して選択肢を増やしてください。 (2)遠賀宗像自転車道を走る
(〜あおのみち〜)福岡での私の一番のお勧めルートは"遠賀宗像自転車道"です。海岸沿いを走る気分最高のルートですが、途中でチェーンによるバイク等の規制があり、荷物を積んだままで通るのは骨が折れます。 (3)福岡市街を迂回する
(直接大宰府へ)福岡市街を通らずに直接大宰府方面へ出るルートもあります。県道35号線を走るルートです。
県道35号線へ入るルートは
ア.古賀市の流交差点から入る。
イ.新宮町の須川交差点から入る。
ウ.香椎宮の前を通る県道24号線から入る。
がありますが、アとウは非常に狭くて交通量が多い区間がありますので、峠越えにはなりますがイがお勧めです。
2.門司港レトロ(トイレ:○、休憩:○、食事:○)
いよいよ九州上陸です。 JR線で来られる場合は、ついでにJR門司港駅まで輪行し、めかり公園や門司港レトロまで足を伸ばしてみてください。
(1)和布刈(めかり)神社でツーリングの安全を祈願しましょう。
太刀浦海岸(埠頭)は埋立地なので、和布刈(めかり)神社を九州最北端と考えて良いと思います。
(2)関門橋をバックに記念撮影し、海岸沿いに門司港レトロへと向います。
めかり神社、門司港レトロ、若松バンド等、北九州の名所の詳細は、「これぞ北九州」(北九州の名所、観光地を自転車でご案内) を参考にしてね。
(1)明治/大正時代のレトロな建物を見物します(お土産屋さんも多いが、お土産を買うにはちょと早すぎる)。3.小倉市街(小倉城はトイレ:○、休憩:○)
(2)海峡沿い(国道199号線、結構交通量が多い)に、小倉市街へと向います。
(3)途中で宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘したという巌流島(船島)も見えます。
(1)JR小倉駅を過ぎて紫川手前を左折し、JR線路をくぐると木造の"常盤橋"が見えます。ここは長崎街道のスタート地点でもあります。4.若松バンド(トイレ:○(渡船場)、休憩:○、食事:○)
(2)常盤橋を渡って左手の"小倉城"を見物します。ここは休憩もできます。
(3)国道199号線に戻って都市高速沿いに若戸大橋を目指します。
(4)若戸大橋下から"若戸渡船"で若松(若松バンド)へ渡ります。料金は片道50円、自転車を含めても100円です。
(1)若松バンドは大正ロマンあふれる建物群が残る海岸通りです。
(2)洞海湾沿いの国道199号線を折尾方面へと進みます。
(3)折尾で国道3号線へ入り、この後は福岡まで国道3号線を進みます。
山田峠の手前右側に"海老津ラーメン"がありますが、最近評判が高いようです(口に合わなかったららご免ね)。
(4)山田峠の先を海老津市街へ降りずに右斜め方面へ進むと、左手に「岡垣パーキング休憩施設」があります。
ここでは休憩、トイレが可能です。
道は次第に登り坂となりますが、歩道も広くて整備されていますので、歩道を走ることも可能です。
坂(それほどの坂ではない!)を登りきると「岡垣トンネル(標高約90m、全長279m)」、「城山トンネル(標高約90m、全長443m)」が続きます。
この2つのトンネルは左側に広い歩道がついていますので、安心して走る事ができます。
5.宗像(赤間)
(1)トンネルを過ぎて下ると右手に「ドライブイン」やディスカウント・ショップ「Mr.MAX」があり、ここでも食事/食料の購入/トイレ/休憩が可能です。 |
6.香椎市街
(1)交通量は次第に多くなり、香椎の手前からは歩道も狭くなります。十分に注意して走って下さい。 |
7.福岡(博多)市街
(1)国道3号線を進むと左手に箱崎宮の石灯篭があり、左右に参道が続いています。 |
(1)大宰府ICを過ぎて九州自動車道下の"水城2丁目"交差点から県道112号線(福岡日田線)に入ります。
次の"水城3丁目"交差点の両脇に繋がっている緑が"水城"です。信号の左手には小さな公園があり、
ここには屋根付きのベンチや「水城跡」の碑があります。またすぐ近くに「東門の礎石」やトイレもあります。
(2)学業院中学校の前からは歩道を走行して、都府楼(大宰府政庁)跡へと向います。
(3)水城や大宰府の詳細は「万葉の筑紫野を偲ぶ(水城〜都府楼〜太宰府)」を参照してください。
(4)私のお勧めは"光明寺"の石庭です。いいですよ(日本3大石庭のひとつだそうです)。 大宰府にはユースホステルもあります。
9.原田の国境石&長崎街道
(1)大宰府から鳥栖方面へ向うルートは、国道3号線バイパスがお勧めです。 |
11.八女
(1)鳥栖の次は久留米です。筑後川を渡れば久留米市街です。
「久留米大橋」を渡った右手の土手に公園があり、トイレ/屋寝付きベンチ/水が使用できます。
久留米ラーメンはとんこつスープの発祥の地です。明治通りの屋台「南京千両」が発祥だそうで、
現在も二代目が跡を継いで営業中だそうです。
いろいろな店がありますので、ラーメンの好きな方は事前に情報を仕入れて寄ってみてはいかがでしょうか!。
(2)久留米の見所は
・梅林寺(梅の花が咲く頃)
・少し寄り道して、JR久大本線・筑前草野駅周辺には、筑前の小京都と呼ばれる"草野の街並み"があります。
(3)国道3号線を八女へと向います。
・久留米から八女まで、ほぼ歩道を走行することができます。
・久留米市街の苅原交差点角に、自転車屋さん"サイクルスターたかいら"があります。
・久留米市街の先の左手に"久留米成田山・慈母観音"があります。安全祈願(安産祈願?)もいいかもね。
・成田山のすこし先の左手に工事中の"浦山公園"?がありました。
・この先から八女まで道路沿いに休憩ポイントはありません。
12.山鹿・植木
(1)国道3号線の本松交差点から八女市街に入りると、右手に八女市役所があり、更に直進すると"福島の白壁の
街並み"があります。
八女市は古くから商業が盛んな土地で、旧街道筋にあたる矢原町、古松町、京町、宮野町、紺屋町、唐人町
等にも、今でも伝統的な家屋が残っています。しばし足を休めて散策する価値は十分にあると思います。
また八女は「八女茶」でも有名ですね。
(2)「矢部川」を渡り「立花町」を過ぎると、福岡県と熊本県の県境である「小栗峠」(標高約190m)に向けて、
道は少しずつ上りとなっていきます。
八女から立花町までは歩道を走行することができます。その後も側道は広いので、気楽に走行できます。
小栗峠の直前右側に"小栗峠ロードパーク"があり、トイレ/休憩/食事ができます。
また、峠を越した右側にも"道の駅・鹿北"がありますので、好みに合わせて選んで下さい。
(3)小栗峠が福岡県と熊本県の境ですが、峠を過ぎると路側帯も狭くなり、少々走りにくくなります。
(1)山鹿市街の手前左には「日輪寺」があり、つつじの季節は山全体が花で埋ります。
(2)「熊入三ツ角」で国道3号線を離れて街中に入ります。
山鹿は温泉の町です。気軽に入れる温泉がいくつもあり、「熊入温泉センター」もその一つです。
市街の中心にある「温泉センタープラザ」(右の写真)にも温泉があり、入浴/休憩/食事をすることができます。
(「温泉センタープラザ」には食堂やスーパーもありますので、入浴/休憩はこちらがお勧めかな)
最近は、「温泉センタープラザ」道向かいの「湯の端公園」に、無料の足湯もできました。
(3)山鹿郵便局の先から左折した「大宮神社」には、毎年8月16日に行われる「灯篭祭り」で奉納された灯篭が展示されています。
山鹿灯篭はすべてを紙で作った伝統ある芸術品です。お土産には「馬刺し」、「辛し蓮根」、「灯篭最中」等がお勧めです。
山鹿温泉については山鹿温泉を参考にしてください(ここが牛ちゃんの出身地です)。
(4)国道3号線に戻り「菊地川」を渡って植木/熊本を目指します。
山鹿から植木までは、歩道も広く自転車での走行も可能です。
D植木町の舞尾交差点を右折すると"西南の役"の激戦地となった田原坂へと向います。
少し遠回りになりますが、つつじの季節は丘が花で埋め尽くされます。田原坂公園まで約5kmです。
山鹿以南は豊前街道(薩摩街道)とルートがダブります。「豊前街道・道中案内記(鳥栖〜久留米〜熊本〜八代〜鹿児島)」も参考にしてね。
14.宇土半島、松島
(1)熊本市内に入る手前の国道3号線沿いには、道の両側に土手が続く部分があります。これは熊本城から出陣する軍隊を敵の目から隠すために加藤清正がつくった"武者隠し"です(右の写真)。
(2)熊本市内の見所
・熊本城(別名、からす城):ここは必見です。入場料500円はちょっと高いかな?。休憩、観光、トイレ可能。
・水前寺公園
(3)交通センター地下で「桂花ラーメン」(ヤング定食が私は好きでした)を食べよう!。
熊本ラーメンはとんこつの濃い味にあわせた太麺です。「桂花」は東京にも出店しているのでご存知の方も多いでしょう。
「桂花」以外では、「こむらさき」、「味千」なんかも有名ですね。
「こむらさき」はあっささり味、一番味が濃いのが「味千」かな。好みに合わせて選んでね!。
(本渡の手前までは「味千」のチューン店があります。熊本ラーメンを食べ忘れた方には最後のチャンスです)
その他の名物としては、「馬刺し」(安くてうまい。おろし大蒜+しょうゆで食べると最高!)、「辛し蓮根」もあります。
辛党の方は酒のつまみに最高ですよ。
(4)熊本を発ち、国道3号線で宇土を目指します。
15.松島〜本渡
宇土で国道3号線を離れて天草方面へと向います。国道3号線を八代方面へと直進する場合は国道3号線を参照してください。
(1)JR宇土駅を過ぎ、松原交差点を右折して国道57号線(天草街道)を「天草・松島方面」へと向います。
道はJR三角線と並行して走り、正面に雲仙・普賢岳が見え、まもなく右手に不知火海が見えてきます。
ここから大矢野までは道路も狭くて交通量も多い(特に土日、ダンプも多い)ので、十分注意してください。
・ちょっとアップダウンはありますが、松橋から八代海沿いの国道266号線は車が少なくてお勧めです。
・大矢野トンネルの手前から、道路も広くて走りやすくなります。しばらくの辛抱です。
・このルートは海側の歩道が広かったりするので、本渡から熊本方面へ向かう方がベターです。
(2)五橋入口手前に「三角西港」がありますが、ここは明治時代につくられた石造りの港です。
レトロチックな建物も残っており、あまり有名ではないものの、ちょうど良い写真撮影/休憩ポイントです。
(3)五橋入口から右折して国道266号線(天草パールライン)に入って坂を登ると、天草五橋の第一橋「天門橋」です。
このルートは交通量も多く(特に夏場)、道幅もさほど広くないので、走行には十分に注意してください。
また、橋には狭い歩道しかないので、橋の走行時にも注意が必要です。
(4)第ニ橋は「大矢野橋」
(5)第三橋は「中の橋」
(6)第四橋は「前島橋」
(7)第五橋「松島橋」を渡ると、天草地方最大の温泉町「松島」です。魚介類が美味しいのがうれしいですね。
(8)国道324号線で本渡へと向います。
上島の東を走る国道266号線は車も少なく快適な走行が楽しめます。国道324号線ルートより距離が長いのが難点ですが・・・。
松島を出ると途中の道の駅・有明付近までゆるやかなアップダウンが続きます。道は広くなって、かなり走りやすくなります。
(1)この間の休憩ポイントは「道の駅・有明」で、温泉も併設されています。
(2)途中から、ずっと海を右に見て走りますが、「車海老」の養殖いけすが目に付くようになります。
(3)正面に本渡市街が見えるようになり、「本渡瀬戸大橋」(ループ橋)を渡ると本渡市街です。
(「本渡瀬戸大橋」の200mほど上流に赤い昇降橋「瀬戸開閉橋」がありますが、入口がちょっとわかりにくいかな)
(4)本渡市街の見所は
・天草切支丹館
・祇園橋
(5)本渡港からは熊本、八代、水俣へフェリーが通っています。例えば、本渡から水俣へフェリーを使うことで、あの悪名高い熊本・鹿児島県境の三太郎トンネルを避けることもできますよ。 本数が少ないフェリーもあるので、出発時間はきちんと確認しておいてね。
フェリーの時間は「全国・海外 船の旅情報」参照!。