ツーリング北海道2005(北海道#7)
室蘭〜登別、積丹〜小樽〜石狩〜増毛
Touring Date:2005/8/22〜26
|はじめに|1日目|2日目|3日目|4日目|5日目|ルートマップ|
はじめに
7回目の北海道ツーリングから帰ってきました。今回は日数が限られていたので、JR北海道を使った輪行と組み合わせながら、灯台撮影や北海道ポタリングを楽しんできました。また、初日の夜には江別の文平さんと居酒屋で交友を深めることもできました。
出発する前の週間天気予報では、期間の半分程度は雨に降られそうで気が重かったのですが(ツーリング・ド・北海道1で強風波浪注意報の中を走り、冷たい雨によって体の芯まで冷えた恐怖の記憶がトラウマになっているようで、北海道の雨ときくと急に気が弱くなります・・・)、走り始める頃には雨があがっていて、最終日まで快晴のさわやかな北海道を楽しむことができました。
今回の目的は、チキウ岬灯台や神威岬灯台、石狩灯台等、北海道の代表的な灯台を訪ねること、そして北海道の広い台地をのんびりと走ること、それも短期間に実現するためJR北海道での輪行と組み合わせて計画しました。
昨年は、台風の影響でドタキャンになってしまった北海道旅行、今回はツーリング・ド・北海道ではなく、ポタリング・ド・北海道2005と名付け、ちょっと趣を変えてみました。輪行と組み合わせた旅の工夫として、輪行時の重量(装備)をできるだけ減らそうと、リア・サイドバッグも軽量/少容量のパニアバッグとしました。また、いつも北海道ツーリングには必ず携行する防寒用のウェアも雨の日は走らないことを前提として減らすことにしました。結果的には天候(運)にも恵まれて予備のウェアは使うことはありませんでしたが、装備については毎回悩む問題です。
チケットは、往復の飛行機と札幌市内のホテルがセットになったビジネスパックを利用しましたが、比較的に安価で利用できるので便利です(9月になると観光の季節も終わるので、チケットも更に安価に入手できるのですが・・・)。
8/22(月);1日目、輪行(飛行機&電車)&チキウ岬〜アヨロ鼻灯台&輪行(電車)
福岡空港から新千歳空港までは飛行機で、その後はJR北海道で室蘭市内のJR母恋駅まで輪行しました。チキウ岬灯台を撮影した後、登別まで国道36号線を走ってアヨロ鼻灯台を撮影し、登別駅から札幌駅まで輪行しました。走行距離は34.5km。天候は曇り。夜は文平さんと居酒屋で懇談。
8/23(火);2日目、輪行(札幌〜余市)&余市〜積丹
JR北海道で余市駅まで輪行し、主に国道229号線を走って積丹出岬、神威岬を訪ね、積丹町日司の旅館に宿泊し日本海に沈む夕日を楽しみました。走行距離は71.5km。天候は曇りのち晴れ。
8/24(水);3日目、積丹〜余市〜小樽〜銭函〜石狩川河口
国道229号線と国道5号線で小樽まで走り日和山灯台を撮影した後は、銭函経由で石狩川河口(石狩灯台)まで走りました。走行距離は116.8km。天候は晴れ。昼間は日差しが強く、ちょっと暑かった。
8/25(木);4日目、石狩川河口〜厚田〜浜増〜増毛
ただひたすら国道231号線(トンネル、トンネル、そしてトンネル・・・)を走りました。途中で撮影した灯台は幌灯台と増毛灯台です。増毛では国稀酒造を訪ね日本最北端で造られた日本酒を頂きました。走行距離は105km。天候は晴れ。
8/26(金);5日目(最終日)、輪行(電車&飛行機)
JR北海道(増毛〜深川〜札幌〜新千歳空港)とANA(新千歳空港〜福岡空港)で輪行。走りなし。
2005/08/22(月) 1日目:輪行(福岡〜札幌〜室蘭・母恋)&母恋〜登別&輪行(登別〜札幌)。走行距離は34.5km。天候は曇り。
福岡空港を8時に出発するANA793便に乗り、10時過ぎに新千歳空港に到着。JR新千歳空港駅の改札口までカートで荷物を運ぶ。ここからJR北海道(鈍行&スーパー北斗10号&鈍行)で室蘭市内のJR母恋駅を目指す。天候は曇りで時折小雨がちらついている。
12時半前にJR母恋駅に到着するが、スーパー北斗10号は指定席、自由席ともに満席で、昼食の駅弁も立ったまま食べるような有様。それにしてもJR北海道はよく揺れる。JR母恋駅前で早速走行準備。
走行準備を終えて13時に走り始めると小雨が落ちてくる。母恋市街を抜けると次第に上り坂となり、チキウ岬までずっと登りっぱなし。道端のアパート壁面にもチキウ岬灯台が描かれており、地域の方々にもチキウ岬が愛されていることがわかる。
13時13分にチキウ岬に到着。ここまで2.8km。駐車場の横に「がく紫陽花」が咲いているのに驚く、九州では6月の花だ・・・。チキウ岬に着いた時、雨はすでにあがっていたが、その代わりに厚い霧(ガス)に覆われ、チキウ岬灯台はその位置さえもわからない。悪いことに霧(ガス)を払ってくれる風も無く、また、ゲートには鍵がかけられ「係員以外立入禁止」のプレートが寒々とした感じだ。こんなに大勢の観光客がいるなかで、ゲートを攀じ登って灯台まで降りていくこともできない。
他の観光客は展望台に登って鐘を鳴らしたりしているが、すぐに諦めて帰っていく。
チキウ岬灯台は今回の旅でもぜひ撮りたい灯台の一つなので、写真を撮らずに帰るわけにはいかず、じっと霧(ガス)が晴れるのを待ち続ける。Tシャツでも寒くないくらいの温度なので助かるが、なかなか風がでない。こんなに風のない北海道は始めての経験だ。一時間近く待ち、霧(ガス)が薄くなった瞬間に、どうにか写真を撮ることができた。
この写真はチキウ岬(展望台)から撮影したものだが、階段を降るとすぐにチキウ岬灯台に到着することができる位置関係にある。灯台はすぐそこにあるのだが、近くて遠い・・・。
チキウ岬周辺は展望台(所)になっており、駐車場やトイレも整備されている。写真はトイレの前に設置された電話ボックスだが、印象深かったたので撮ってみた。
14時にチキウ岬を出発。一度JR母恋駅前まで戻り、国道36号線で登別のアヨロ鼻灯台を目指す。国道36号線は広い道路で路側帯も広く、追い風のなかを快調に走る。少しずつ晴れ間も見えてくる。道路横の高校のグランドが水溜まりになっているのを見て、午前中までは大雨が降っていたことを思い出すが、雨の激しさを想像させる景色だ。路側帯の水溜りを注意深く避けて走る。
北海道は広く、真っ直ぐな道路も多いので、ついオーバーペースになりそうだ。ツーリングマップルも北海道だけは20万分の1の縮尺なので、普通の感覚(12万分の1の縮尺)で地図を見ていると、なかなか目的地に着かず、ついあせりがちになり、オーバーペースになる。ペースを抑えてマイペースを守るが、要注意だ。また、日頃より重い荷物を積んでいるので慣性モーメントが大きくなって、ハンドル操作時に車体が振られてしまう。急ハンドルは要注意だ。車は高速で横を走り抜けていく。アヨロ鼻灯台が建つ丘陵が、少しずつ大きく見えてくる。
虎杖浜トンネル手前から海岸方面へ入り(未舗装道路)、15時25分に登別のポンアヨロ川河口北岸の丘陵に建つアヨロ鼻灯台に到着。入口の道路案内板に「アヨロ海岸」という表示もあったが、ポンアヨロ川は砂金でも採れるのか、犬を連れたご夫婦が川に入って金盥で河口の砂をすくっている。時間があったら私も・・・。
アヨロ鼻灯台から道路へ降りる途中、雨に濡れた階段で滑りカメラを路面に打ち付けてしまう。慌ててカメラの電源を入れてみると、「ピー」という音がして「メモリカードが認識できません」というアラームが表示される。
「あ〜っ、カメラが壊れた?」と青くなって、ちょっと凹みが出来たカメラのメモリカードをチェックすると、衝撃でメモリカードが浮いた状態になっており、きちんと差し込むとカメラが立ち上がるようになった。
どうにか事をなきを得たが、冷や汗もののアクシデントだった。
最初の計画では、ここから苫小牧まで走り苫小牧灯台を撮影する計画だったが、チキウ岬で霧(ガス)が晴れるのを待つためにかなり時間を取られたので、登別温泉駅から札幌まで輪行することにする。札幌駅では文平さんが待っているし・・・。17時49分に札幌駅に到着すると、西改札口で「江別の文平さん」が出迎えてくれた。ホテルにチェックイン後、駅近くの居酒屋で旧交を温める。二人に共通する自転車の話題、そして文平さんが挑戦した100kmマラソン、そしてこれから挑戦しようとしているホノルルマラソンの話題。話題は尽きず、あっという間に時間が過ぎる。再会を誓ってお開きにし、ホテルまで送ってもらう。
ホテルに到着しコインランドリーに洗濯物をセットした後、明日の宿を予約しようと電話するが、全然予約できない。宿の方の話しでは
・お盆までは忙しいので宿泊の工事関係者に相部屋をお願いしているが、それ以降は一人部屋にするので空きが無い。
・お盆までは忙しいので休みがとれない。その分をお盆明けにとって用事を済ますのでをお盆明けの2〜3日は宿を休む。
最後は、どうにか宿を確保できたが、時期によっていろいろな都合があるようです。皆さまも、ご注意を!。
明日の天気予報は「曇りのち晴れ」、良い旅にしたい。23時に就寝。
2005/08/23(火) 2日目:輪行(札幌〜余市)&余市〜積丹。走行距離は71.5km。天候は曇りのち晴れ。
昨夜は枕が変わったせいか眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める。6時過ぎに起床するつもりが、6時45分まで寝坊してしまう。7時過ぎに朝食(和風バイキング)。7時半前にチェックアウトしJR札幌駅に向い7時45分発の電車で小樽へ。乗客多く自転車の置き場所にも悩む。
8時半すぎにJR小樽駅に到着。余市行きの列車が出発するまで1時間強の待ち時間があるので、一旦開札を出て駅の待合室で時間つぶし。そこで「青春18切符」で旅行中のおじいさんと隣り合わせ旅の話題で盛り上がる。
9時43分の倶知安行きの列車におじいさんと一緒に乗車。そこで同席したおばあさんによると、平日に旅行している我々は結構な身分だそうだ。う〜ん、そうでもないんだけどな。10時6分にJR余市駅に到着し、走行準備。
JR余市駅前で記念撮影し10時35分に出発。天候は曇りで晴れ間も見え始めている。Tシャツと短レーパンの身軽な格好でも寒くはない。
トンネルが多く、フロントライトとリア・フラッシュライトを時折り使用する。北海道も田舎になると次第に道が悪くなってくるので要注意だ!。早めに昼食用のおにぎりとプリンをコンビニで購入する。本土と違って、どこにでもコンビニがあるわけではない。
12時10分に美国を過ぎ、いよいよ登りが始まる。ここまで24.4km。標高差にして約150m、3km近い登り。登りきる直前に感じる風はいつも最高の気分だ。12時35分、国道229号線から分岐する農道(農免農道婦美)の木陰にシートを敷き、昼食/休憩。ここまで28.4km。休憩中も全然車は通らない。吹き抜けていく風がさわやかだ。13時に出発。
13時10分、国道229号線を離れ、道々913号線(野塚婦美線)で積丹岬を目指す。ここまで31.4km。道路は緩やかなアップダウンを繰り返すが、交通量は少なく快適。
蝉の鳴き声がうるさいくらいだ。そういえば北海道で蝉の鳴き声を聞くのは初めてのような気がする(実はツーリング・ド・北海道3で何回も聞いていたのだが・・・)。
13時55分に積丹出岬灯台に到着。ここまで43km。下の駐車場から急坂を約400m押して登り切る(この道は自然歩道なので自転車に乗って走ることはできない)。急坂を登り切ると、あざやかな紅白に塗り分けられれた積丹出岬灯台が正面に見えてくる。下の駐車場(トイレあり)に車を停め、徒歩で登って来る観光客も多い。
写真の手前の道路が自然歩道。灯台の奥に島武意海岸の展望所がある。
あざやかな紅白に塗り分けられれた積丹出岬灯台の奥には島武意海岸の展望所があり、積丹出岬を中心とした島武意海岸の展望が開けている。下の駐車場の横には、トンネルをくぐって島武意海岸へ出る道もあるようだ。
14時10分に出発。積丹町日司を走っていると、昨夜宿泊を断られた宿が目にとまる。今夜宿泊する旅館もちゃんとチェックする。積丹は海胆(うに)が名産なので、道路脇には名物「海胆丼」の幟を揚げた店も多い。国道229号線に出て海岸沿いの道を快走する。神威岬が次第に大きくなってくる。
国道229号線を外れ、神威岬へ向う坂を登る。前回は疲れ果てて必死で自転車を押して登った坂も、今回は確実にクリアしていく。自転車が変わったこともあるが、前回は連日の猛暑と向い風で体力を奪われていたためだろう。
15時4分に岬の駐車場に到着。ここまで59.1km。駐車場(トイレ、自販機、売店あり)に自転車を停め、徒歩で神威岬先端へと向う。強風が吹く時は危険な遊歩道も、今日のように晴れた微風の日には心地よいハイキングコースとなる。神威岬にもこんなに穏やかな日があるんだな〜と変な感心をする。岬の先端まで約15分程度。岬の先端から神威岩を撮影し、観光客が減った隙間を狙って灯台を撮影する。
神威岬灯台は岬の先端から少し戻った場所に建っているが、神威岬という名にふさわしい白と黒の雄雄しい灯台だ。でも、白と赤、白と黒という色分けは誰が考えるんだろうね。ゆっくりと歩いて駐車場へ戻り16時10分に出発。旅館のある積丹町日司へと向う。
16時50分に旅館に到着。今日の走行距離は71.5km。まずはシャワーで汗と埃を落とす。さすがに水だけでは冷たく、ちょっと水温を温めに設定。風呂上りに洗濯機を借りて汗と排気ガスに汚れたウェアを洗う。
夕食は海胆(うに)尽くし。茶わん蒸しに始まって、生うに、そして海胆がいっぱい入った浜鍋、etc。とうとう食べきれず、焼き物と煮物を残してしまう。牛ちゃん的には、生うにと浜鍋と刺身程度で充分なんだけどね。夕食後、海に沈む夕陽を鑑賞、撮影する。さすがに積丹半島の夕陽、雄大なものだ。
明日の天気予報は「晴れ」。22時に就寝。道路沿いの旅館だが、車も通らず静かだ。夜中に寒くなって窓を閉めたが、この時期でも最低気温は20℃を切る。薄い掛け布団は外せない。
2005/08/24(水) 3日目:積丹〜余市〜小樽〜銭函〜石狩川河口。走行距離は116.8km。天候は晴れ。
昨夜は静かでゆっくりと眠ることができた。6時に起床し荷造り。今日は6時半に朝食をお願いしているので寝坊できない。
6時半から朝食。今日は一日を通して走るので、ご飯をお代わりして腹ごしらえをする。朝から烏賊の刺身がでるが、漬物代わりの味噌漬けのうにが珍しい。7時15分に出発。今日は朝から快晴、無風。体が温まるまでは、Tシャツ&短レーパンのうえにウィンドブレーカーと長ズボンを着用する。1.8kmで国道229号線に入る。緩やかな上り坂が始まるが、ひんやりとした空気が清々しい。体が温まってきたのでウィンドブレーカーと長ズボンを脱ぐ。
7時55分、道々913号線(野塚婦美線)の分岐にさしかかる。ここまで10.3km。まだまだゆるやかな上り坂が続く。蝉の鳴き声が付いてくる。
8時15分に美国に到着。ここまで16.9km。ここから海岸沿いの道が続く。
風もなく静かな海が続く。海では小船に乗った漁師さんが、箱眼鏡で海底を覗き?漁の真っ最中。しばらく見物する。8時55分にセイタカムイ道路防災祈念公園に到着。ここまで27.7km。小休止。この公園のすぐ横に、崩落事故が発生した「豊浜トンネル」がある。
9時5分に出発。積丹半島は古いトンネルを廃止し、新たなトンネルに切替え中(済み?)だが、そのためか長〜いトンネルが続く。でも、最新のトンネルなので海岸側に広い歩道が作られ、自転車も安心してトンネルを走ることができる。埃っぽいのは我慢するしかないが・・・。
10時前に余市を通過。ここまで41.2km。意外と平坦な道路が続く。塩谷はゆるやかな長い上り坂。オタモイで国道5号線を外れ、日和山灯台が建つ高島岬を目指す。祝津二丁目で海岸に出て小樽水族館を目当てに進むと、正面に赤い建物と紅白に塗り分けられた日和山灯台が見えてくる。
写真でバスが停まっているのが小樽水族館の駐車場で、小樽水族館は写真より左側に位置する。右奥にある赤い建物が小樽鰊御殿で、日和山灯台は小樽鰊御殿の横を抜けていく。
11時33分に小樽鰊御殿に到着。ここまで64.1km。日差しが強く帽子が欲しくなる。日和山灯台を撮影後、小樽鰊御殿(入場料300円)をゆっくりと見物し、体を休める。12時35分に出発。走り出すと幾分か涼しく感じる。
13時に小樽港の横に位置する下水処理場隣の公園に到着。ここまで69.1km。コンビニで買い込んでおいたおにぎり等で昼食を摂る。日差しは強いが日陰は涼しい。しばらくここで休憩だ。公園では小さな子供を連れた家族が遊んでいる。
14時に出発。小樽築港を過ぎて国道5号線に入る(小樽観光はパス!)。
銭函に向けて国道5号線を登って行く。前回はこのルートを逆に走ったが、工事中のため非常に走り辛かったことを覚えている。今は工事も終った広い歩道をゆっくりと登って行く。
14時50分に新張羅トンネルの入口に到着。ここまで79.7km。標高は約130m。石狩、そして明日走る予定の暑寒別岳の麓の海岸線が次第に大きく見えてくる。
15時20分にJR銭箱駅前を通過。ここまで88.2km。国道337号線、そして道々225号線は路側帯に小石が多く、非常に走り辛い。また目標物がなく真っ直ぐで、すごく分かり難い。新港中央の導灯もとうとう発見できなかった。相変わらず路側帯/歩道の路面が悪くて走り辛い。
16時50分に石狩灯台に到着。ここまで115.5km。石狩灯台は「喜びも悲しみも幾年月」の舞台の一つとなった灯台で有名だが、貴方はこんな話をご存知ですか?。「昭和32年、この灯台が松竹映画「喜びも悲しみも幾年月」のロケ地となり、その時、カラー効果を高めるため、関係者の要請で紅白に塗られました。それまで、灯台の色は白か黒白でしたが、雪の中で紅白が目立つため、降雪地の灯台で順次この色が採用されました」と・・・。 旅から帰って、「喜びも悲しみも幾年月」のビデオと見比べてみたが、色の順番や窓の位置等、所々変わってきたとこがあるようだ。
灯台の周囲は「はまなすの丘公園」になっており、浜なすの花/実が咲き乱れている。また、公園内には尾瀬みたいな板張りの歩道を作られており、浜なすの花、実をすぐ近くから鑑賞することができる。「はまなすの丘公園ヴィジターセンター」には売店、展望、資料展示コーナーなどもあるようだ。
17時15分、石狩灯台から5分もかからない民宿てらおに到着。太っ腹のおばさんとやさしそうなおじさんが迎えてくれた。本日の走行距離は116.8km。
本日の泊り客は私だけ。夕食を摂りながら、おばさんと会話する。このご夫婦は2年前からこの民宿をやっているそうだが、暖かくて居心地の良い宿だ。自転車、リアカー、徒歩等、いろいろな旅人が訪れてくるという。
明日の天気予報は「晴れ」、留萌の最高気温は23℃、札幌でも26℃、涼しくなりそうだ。うれしい!。22時に就寝。
2005/08/25(木) 4日目:石狩河口〜厚田〜浜増〜増毛。走行距離は105km。天候は晴れ。
民宿てらお。太っ腹のおばさんと優しいおじさんがやっている、暖かくて居心地の良い宿です。
夜中に目が覚めて窓を閉める。ちょっと寒いくらいだ。薄い掛け布団を被ってまた寝る。6時前に起床し荷造りを始める。6時半に朝食。鱒の卵(いくらではない)の醤油漬けが珍しい。料金はなんと5,000円、夕食時に飲んだビール(500ml×2)はサービスとのこと。ありがとう!。
7時20分に出発。うす〜く雲が出ている。今日もTシャツ&短レーパンのうえにウィンドブレーカーと長ズボンを着用する。体が温まるまではスローペースをキープする。国道231号線に入り、長〜い石狩河口橋を渡る。登っては降り、降っては登る、これぞ北海道の道!。そして道路工事、これも北海道の風物詩。
8時55分に厚田公園に到着。ここまで27.8km。前回もここで休憩したが、今回もちょっと早めの小休止とトイレタイム。この先は休憩できるポイントが少ないはずだ。9時25分に出発。次第に晴れてくる。体も充分に暖まったのでウィンドブレーカーと長ズボンを脱ぐ。今日も蝉の鳴き声に包まれて走る。次第にトンネルが増えてくるが、国道231号線のトンネルは歩道が狭いので車道を注意して走る。比較的に交通量が少ないのが救いだ。
10時35分、送毛トンネル入口。ここまで45.8km。まだまだトンネルが続く。
11時5分、浜益川下海浜公園で小休止。ここまで55.4km。前回はここに公園があることに気が付かなかったが、きれいなキャンプ場で良い休憩ポイントだ。ちょっと音が出始めたリア・ディレイラーのプーリーに注油し、11時35分に出発。次第に暑くなってくる。
12時15分に幌灯台に到着。ここまで64.6km。幌灯台は灯高25mのノッポな灯台なので、遠くからでも確実に見つけることができた。でも周囲が夏草に覆われていて、なかなか道が見つからない。強引に藪こぎして灯台に到着するが、自転車は枯葉や枯れ枝で汚れてしまった。灯台の撮影を終えてコンビニで買っておいたおにぎり等で昼食。北海道ではコンビニがあった時、早めに買っておくのがポイントだよ。
12時50分に出発。トンネル、トンネル、橋、そしてまたトンネル!。この道路は車道と路側帯を別々に舗装しているため、車道と路側帯に段差ができており、車道と路側帯を行き来しながら走る自転車にとって非常に危険なエリアだ。
ちょっと気を抜くと転倒しかねない。また、路側帯の白線横にキャタピラーが通った跡のような窪みが刻まれており、路側帯の走れる部分が狭くなっている。まったく××の道路行政はなっとらん!と独り言を言いながら走る。
写真は「白銀の滝」で、駐車場やトイレが整備されている。日陰があればもっと良い休憩ポイントになるんだが・・・。
まだまだトンネルが続く。トンネルも雨の日や暑い日は助かるのだが、今日みたいに天気の良い日はうっとうしいだけだ。Tシャツも排気ガスでうす汚れてくるし・・・。でも、今回の旅も残りわずか、充分に楽しんで走ろう。
15時10分にJR増毛駅に到着。ここまで101km。
駅舎は由緒ありそう?な木造の平屋建てで、JR留萌線の終着駅だ。駅前の案内板で増毛灯台や国稀酒造の位置をチェックする。駅舎の中には10割そばの店があったが、平日は営業していないのかな?。
増毛駅前から高台の住宅街に向う道を200mほど登り、登り切った住宅街の奥に紅白の増毛灯台が建っていた。
増毛灯台の写真撮影を終え、次の目標(最大の目標?)である日本最北端の酒蔵・国稀酒造を訪ねる。増毛市街には石造りの国稀酒造のほか、増毛町指定有形文化財で100年以上の歴史を持つ建物の商家丸一本間家や幕末に秋田藩によって築かれた元陣屋などもあるようだ。観光客もちらほらと見かける。
店舗横の湧き水(暑寒別岳の伏流水だそうだ)で手を洗い、きちんとうがいをして店に入る。
案内の女性に酒蔵を見せてもらい、いよいよ利き酒の開始。利き酒しながら酒米や酒の種類を教えてもらう。飲みすぎると自転車でも飲酒運転になるので、軽めに切り上げて「純米酒国稀」と「暑寒おろし」を自宅へ送る。更に今日の宿で飲む純米酒国稀の300ml瓶(冷えていないのが残念!)を購入し、満足して宿へ向う。
16時45分、今日の宿、民宿××に到着。今日の走行距離は105km。シャワーをあびた後、夕食時に持ち込みの純米酒国稀を楽しむ。至福のひと時だが、つまみが今一歩、今二歩!。布団のシーツも取り替えてないしこの民宿は大外れ!。不快な事は他にもいっぱい・・・。まあ、これも旅のひとこまだ。
明日はJR北海道(増毛〜深川〜札幌〜新千歳空港)とANA(新千歳空港〜福岡空港)で輪行し福岡へ帰るだけ。手帳のメモを整理しながら23時に就寝。
2005/08/26(金) 5日目:JR北海道(増毛〜深川〜札幌〜新千歳空港)とANA(新千歳空港〜福岡空港)で輪行
6時前に起床し、6時25分から朝食。6時55分に宿を出てJR増毛駅へ向う。
JR増毛駅で輪行の荷造りを完了しても、まだまだ列車の出発時間には余裕があるので、付近を散策する。
7時半すぎに列車が到着し記念撮影。列車は1両編成のワンマンカーで留萌を経由して深川まで走る。運転手兼車掌さんに相談し、最後尾に自転車置き場を確保する。
7時46分の出発時も乗客は私を含めて観光客が4〜5人、地元の高校生が2人程度。JR北海道も大変だ。
車窓を流れる景色に紫陽花とコスモスが写る。向日葵も咲いている。春夏秋が交じり合った不思議な風景だ。
JR深川駅で札幌行きの特急「スーパーホワイトアロー」に乗り換える。この列車は札幌で新千歳空港行きの快速「エアポート」に変わるので乗換えが不要だった。
11時過ぎに新千歳空港に到着。ちょっと長い待ち時間を経て14時10分発のANA796便に乗る。出発時、新千歳空港は雨が降り始めていた。
天候に恵まれた旅だった。
今回の相棒は26HEツーリングの走二郎。北海道を快走するには700cが適しているが、途中の坂やトンネル内での安定性を考慮して選んだ。
来年はどこを走ろうかな?。
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