北海道2017(美瑛&旭岳)

Touring Date:2017/9/8〜9/11
はじめに1日目2日目3日目4日目おわりに

はじめに

今年も短期間ですが北海道を走ってきました。昨年に続いて、3泊4日という短い期間ですが、最近では北海道を走るというのが、トレーニングを続けるモチベーションになっているので、期間が短くても続けていこうと思っています。

昨年、知床峠を含む3泊4日の(北海道にしては超短期間の)旅を終えたあと、2017年は中標津空港をスタートし、納沙布岬を経て、釧路空港まで、灯台を撮影しながら、海岸沿いを走るというプランを考えていましたが、それには1週間位の日程が必要で、現状では実現出来そうにないので、昨年同様に短い期間で、かつ短期間でも北海道を走ったという充足感/満足感を得られそうな大雪山旭岳ロープウェイ山麓駅にチャレンジすることにしました。

といいながらも、大雪山旭岳ロープウェイ山麓駅は標高1,100mの高地であり、スタート地点として考えている旭川空港との標高差は900m近くあります。標高が150m上がる毎に気温が1℃下がるので、900mの標高差では気温が6℃低くなります。旭川空港が20℃だと旭岳(ロープウェイ麓駅)は14℃となる計算です。例年、北海道の山々は9月下旬には初冠雪することも考慮して、ちょっと早めの9月上旬に計画しました。


 2017/9/8(金) 初日:福岡空港−(飛行機で輪行/羽田空港乗継ぎ)−旭川空港〜美瑛。25.7km。天候は晴れ時々雨。

例年、北海道までの飛行機便は、ほとんどが羽田空港乗り継ぎなので、便の遅延には頭を悩まします。特に福岡空港や羽田空港は飛行機の遅れが常態化していて、30分間くらいの乗り継ぎ時間では安心できません(人だけの乗り継ぎならまだしも、手荷物として預けた自転車の載せ換えも必要です)。今回リストアップした旭川までの便では、羽田空港での乗り継ぎ時間がA社は30分、J社は50分だったので、余裕のあるJ社を選択しました。予想に反し、羽田空港には、ほぼ定時に到着しましたが、旭川空港行行きの出発時刻が30分の遅延となり、50分+30分、計80分待つことになりました。それでも、乗り換え時間で気をもんだり、次の便で遅い時間に到着した後の対応を考えるより、はるかにましです。

旭川空港へ着いたのが定時より20分遅れでした。輪行袋に詰めた自転車、装備を詰めたパニアバッグ、そしてハンドルバッグを載せたカートを押してターミナルビルを出て、自転車を組み立て始めましたが、今回の手荷物預りとしての扱いは、やや雑だったようです(これまでで最悪かも・・・)。STIレバーやスタンドは歪み、フロントフォークの用心棒は外れ、リアエンド金具のアルミプレートは曲がって畳めなくなる等、自転車本体へのダメージさえ心配されるほどでした。機内手荷物として預ければ、ある程度影響があることを了解していても、こういう状況だと、その航空会社は出来るだけ避けようと言う気になりますね。航空業界も年々競争が厳しくなって、細かいところまで気を使う余裕が無くなっているのかもしれませんが。

旭川空港の天候は晴れで、走行準備中は長袖ポロシャツで汗をかくくらいでした。走行準備を終え、記念撮影して走りだしたのが13時半頃でした。いよいよ北海道2017のスタートです。

なんてこった、旭川空港から道々68号線に出たとたんに、小雨が降り始めました(まるで2014年の稚内です)。さっきまで、日差しが強くて暑いくらいだったのに・・・。周りにあるのはレンタカー会社ばかりで、雨宿りしつつ雨装備に着替えられそうな場所はありません。雲間には青空も見えているし、ちょっと待てば雨が上がるんじゃないか、などと悩んでいるうちに、ウェアや装備は雨に濡れて行きます。それでも、やっと見えてきた高架下で雨宿りしながら、前後のバッグにレインカバーを装着しました(結果的には、あと5分もすれば雨はあがるのですが、前後のバッグにレインカバーを装着しておけば、ちょっとした雨は気にせずに走れます)。そして、ゆっくりと美瑛の丘を目指して走り始めました。

今回の計画は、美瑛の民宿をベースにして、二日目に旭岳(ロープウェイ麓駅)まで往復するのがメインです。三日目は予備日で、午前中は適当に時間をつぶし、午後の便で帰る予定です。初日は時間的/距離的にもかなり余裕がある(美瑛の民宿に着けば良い)ので、これまで訪ねる機会がなかった、ちょっとミ−ハーな美瑛の丘陵の観光スポットを訪ねることにしました。

・セブンスターの木:観光バスとレンタカーがいっぱいでした!
・ケンとメリーの木: 同上
・マイルドセブンの丘、etc

ちょうど、マイルドセブンの丘に到着した頃、かなり強い雨が降り始めました。急いでレインウェアを着込みましたが、それでも、かなり濡れてしまいました。記念撮影を終え、美瑛市街を目指して走り出しましたが、マイルドセブンの丘から500mも離れると、雨は降っていないし、路面も濡れていない。すっごい通り雨でした。今日の旭川地方は、こういう雨があちこちで降っていたようです。

なんとまあ、今回の宿「民宿たきかわ」は、乙女チックなピンク色に変身していました。事前に調べた時は、もっと灰色っぽい、地味な感じでしたが・・・。 この民宿は、自転車屋とレンタサイクル店を兼ねているうえ、美瑛市街の中央に位置するので、自転車旅には何かと便利そうだと思って決めました。料金が安いだけに、施設はそれなりで、ウォッシュレットもありませんが、清潔で常時シャワーが使用でき、買い物や食事にも便利という地の利は、捨てがたいものです。最近は外国の旅行者も多いそうですよ。


 2017/9/9(土) 2日目:美瑛〜旭岳(ロープウェイ麓駅)往復。走行距離は77.5km。天候は雨のち晴れ。

5時過ぎに目が覚めると、空は曇っているうえに、ガス(霧)で市街の遠望さえききません。天気予報では、10時過ぎには雨が降り出すそうで、雷注意報も出ています。できるだけ早く出発し、前後バッグなどの装備にはレインカバーを掛け、ウェアも雨への備えをして出掛けた方が良さそうです。

6時過ぎに起き出した頃には、もう雨が降り始めていて、ガス(霧)は更に濃くなっています、嫌な感じ!。多分、このガス(霧)は標高が高くなれば、もっと濃くなるでしょう。そのうえに雷警報も出ています。悩みましたが、無理して出掛けて、事故ってもまずいので、チャレンジは明日に延期することにして、善後策をを考えましたが、いずれのプランにしても、このままの日程では無理があるので、スケジュールを一日延ばすこととして、宿の延泊や飛行機チケットの変更等、スケジュール延期の手配を始めました。雷も怖いけど、ガスっている中を走るのは、交通事故を含めてもっと怖いし、危険です。

今日のチャレンジを諦め、朝食を食べ終えてのんびりしていると、雨が小降りになってきました。なんてこった!、スケジュール延期の手続きが早すぎたかなと思いましたが、天(気)には逆らえず、また、他にすることも無いので、ルートの下見や足慣らしを兼ねて、少し走ってみることにしました。小雨は降っているし、路面には水溜りができていますが・・・。

写真はJR北美瑛駅をちょっと過ぎたところです。路面は濡れ、水溜りもいっぱいありますが、空は少し明るくなってきました。宿からここまで4km弱で、旭岳温泉までは33kmと表示されています。

路面状況は、可もなく不可もなし(ところどころ荒れている)といったところで、特に快適でも走りづらいということもありません。大雪山系の山々は雨雲に隠れて見えません。晴れていれば、正面に見えてくるはずですが・・・。道路はゆるやかに上っているのでしょう、脚が少し重く感じられるので、ギアを軽めにして走ります。左の写真は、朗根内(ろうねない)の交差点(三叉路)です。宿からここまで12.3km、標高は300mちょっとです。交差点のすぐ近くには、土曜日と日曜日だけ開かれる「山里直売所」があって、数少ない人出で賑わっています。雨は時折りぱらつく程度まで上がっています。交差点を左折すると「美瑛町立明徳中学校」が見えてきて、そこから1km近い上りが続きます。 ピークを超えて東神楽町に入り、しばらく下ると志比内の交差点が見えてきます。

志比内交差点です。右折して国道213号線を天人峡、旭岳方面へ進みます。
この先には、まっすぐでゆったりとした上り坂が、ず〜っと続いています。晴れていれば、正面に大雪山系の雄大な山々が見えるはずですが・・・。 足慣らしとルートの下見のつもりでスタートしましたが、雨は上がり、山々も上部に雲が掛っているものの、霧(ガス)がかかっているようにも見えないので、このまま天気がもてば、最後までアタック/チャレンジできそうな気がしてきました。忠別湖(ダム)の手前は、ちょっとした上り坂ですが、ここも、ゆっくりと上って行きます。

「脚力温存!、脚力温存!」と心の中で声を掛けながら忠別湖(ダム)まで上ってきましたが、エオルシトンネルを抜けると、もう上り切ったも同然です。ここまで来たら、もう最後(旭岳ロープウェイ山麓駅)まで上るしかないでしょう。次第に、そういう気分が盛り上がってきました、天気も回復傾向です。忠別湖(ダム)から上忠別橋までの区間は、ダムに添ってほぼ平坦な道が続くので、じっくりと脚を休めて、上忠別橋からの上りに備えます。

道端のオオハンゴンソウ(大反魂草)の花や赤く色づいたななかまどの実が目を引きます。忠別ダムでは、丁度、流木の無料配布中でしたが、忠別川の上流から流れてきた流木がダムに溜まって弊害を引き起すのを防止するために、料金も無料で配布しているそうです。流木ファン?は、大歓迎でしょうね。

旭岳(国道1160号線)と天人峡(国道213号線)の別れ道です。向って右方向が天人峡(国道213号線)方面で、左方向が旭岳(国道1160号線)方面です。左方向に進んで国道1160号線に入り、旭岳を目指して走ります。道路には、まだ小さな水溜りが残っていますが、雨はすっかりあがりました。

上忠別橋はちょうど掛け替え中でした。既設の橋は撤去され、仮設の橋が少し上流に掛っています。ここまでほぼ25km、標高で200m程上ってきました。ここは今回の旭岳チャレンジの節目と考えていた場所で、ここまで(明徳中学校と志比内小学校間のアップダウンを除けば)は緩やかな上りが続き、これから、いよいよ本格的?な上りが始まります。

ここからの区間については、地理院地図を印刷したMap(A4版×2枚)に、標高100m毎のポイントや走行距離等、必要な情報を記入してきました。標高100mを上るために必要な走行距離を計算した結果、もっとも勾配がきつそうなのが標高600mから標高800mの区間なので、そこは特に気合を入れて走ります。上忠別橋(仮設)から上流を見ても、旭岳の上半分以上は雲に隠れて見ることは出来ません。あ〜、天気が良かったらな〜!!。 橋を渡ってしばらくは緩やかな上り坂が続きましたが、左に大きくUターンした後は、いよいよ本格的?な上りのスタートです。

次第に暑くなってきたので、標高500mくらいでレインウェア(上着)を脱ぎ、上半身はTシャツ姿になりました。また、レインパンツも裾を膝まで折り曲げ(畳み)ました。これから、もっとも勾配がきつい区間が3kmほど続く、一番の頑張りどころなので、気合を入れ直してペダリングします。力まず、ゆるめず、・・・。路面はまだ濡れていますが、ガスは無いし、次第に晴れ間も見えてきました。「旭岳温泉まで(残り)8km」の案内板がありました。上忠別橋(仮設)から約4km。標高はだいたい660m位で、まさに頑張りどころです。週末の土曜日ですが、天気が良くないせいか、交通量は予想したほどではなく、車を気にすることなく、ゆっくりと上って行けます。

「旭岳温泉まで(残り)6km」の案内板がありました。ここまで30.6km、標高740mくらいで、もうひと踏ん張りすれば、ゆるやかな勾配に変わるはずです。美峡橋(標高758m)を通過。ここまで31.6kmですが、ここまで来ると、ゆるやかな上りになっています。美峡橋を過ぎると、間もなく「標高800m」の案内板がありましたが、なぜかここだけ、標高表示です・・・。ここまで32km。

「旭岳温泉まで(残り)2km」の案内板がありました。ここまで34.96km、標高920mくらいです。。だんだん先が見えてきましたね。写真は撮りましたが、手振れがひどくて使えません。また、「旭岳温泉まで(残り)4km」の案内板は、何故かありませんでした。計算上は「標高800m」の500m先くらいですが・・・。

「旭岳温泉ピュアセンター」が見えてきました。ここまで36.3km、標高は、すでに1,000mを超えています。ここまで来れば、旭岳温泉街は、もうすぐで、ロープウェイ山麓駅は、そのすぐ先(のはず)です。1kmくらい手前に、「2kmの坂」という案内板がありましたが、これまでず〜っと坂だったので意味がわかりません。「旭岳温泉まで(残り)1km」のほうが、よっぽど意味がありそうですが・・・。旭岳温泉街の雰囲気を味わいながら、ゆっくりと残り区間を上って行き、間もなくゴールが見えてきました。

11時25分、大雪山旭岳ロープウェイ山麓駅の駐車場に到着しました。ここまで38km、標高は1,100mです。ルートの下見のつもりで走り始めましたが、一気に(と言いつつも、写真を撮るため停車しながら)上り切ることができました。参考までに、ルートの途中で「ヒグマ出没」の看板はありませんでした。ここはヒグマが少ないのかな?。駐車場の少し手前に建つ「旭岳ビジターセンター」の出入口にMTBタイプのツーリング仕様車(黒っぽいリアサイドバッグにハンドルバッグを装備)が停まっていましたが、やっぱりいるんですね〜、ここまで上って来る物好き自転車野郎が!!。

このままでは身体が冷えてくるので、早々に着替えてロープウェイに乗ろうと、駐車場の管理人さんに駐輪場の位置を聞いたところ、建物の向って左側にあるというので、早々に移動し、防寒を兼ねた雨装備に着替え、「大雪山旭岳ロープウェイ」に乗ることにしました(なお、自転車は駐車料金無料でした)。

大雪山旭岳ロープウェイの運賃は往復で2,900円、乗客の半分近くはYouでした。残念ながら、ロープウェイが山麓駅を出発するとすぐにガスが濃くなり視界は殆どきかなくなりましたが、姿見駅に到着した直後、一瞬だけガスが切れたので、慌てて撮った写真がこれです。頑張って上ってきた人(牛ちゃん含む)へのご褒美なのかもしれませんね。

姿見駅でコーヒーとおはぎで軽く昼食を摂ったあと、山麓駅まで戻り、雨装備のまま下り始めましたが、すぐにローラースキーで上ってくる高校生とおぼしき集団とすれ違いました。多分、クラブ活動の一環なのでしょうが、九州では見かけることの無い光景なので、ついつい頑張れ!と声を掛けてしまいました。


 2017/9/10(火) 3日目:美瑛を観光&下見ポタリング。走行距離は46.1km。天候は曇りのち晴れ一時雨。

旅行日程を延長したうえに、旭岳チャレンジを済ませてしまったので、一日の余裕ができました。そこで今日は、美馬牛の観光スポットをポタリングしたり、十勝岳チャレンジの足がかりとなるルートの下見(様子見)が出来たら良いなと、白金温泉あたりまで走ってみることにしました。天気は曇りですが、朝方まで小雨が降っていて、道路には水溜りが出来ています。JR富良野線に沿って美馬牛方面へと走り始めましたが、このルート、そして、この赤い橋「四季の橋」は20年近く前に走ったことがあって懐かしい感じがします。でも、さすがに昨日の今日で脚が重い・・・。それでも、20〜30分も走ると、脚が温まってきて、少し軽くなってきました。最初に目指すのは、昨夕、地元のTVでライトアップされた映像が素敵だった「四季彩の丘」です。だけど、「四季彩の丘」までの上り坂はかなりきつい!。

「四季彩の丘」です。広大な敷地に、いろいろな花々がど〜んと咲いています。もちろん、時季を過ぎて萎れた花もありますが・・・。園内にはカートやバギーが準備されていて、それに乗りながら遊覧することもできますが、牛ちゃんには、たっぷりと時間があるので、徒歩でゆっくりと一周することにしました。徒歩でゆっくりと、ほぼ1時間近く、花々を愛でながら写真を撮りましたが、さすがに飽きますね、一人だと。話し相手もいないし・・・。

次に目指すは、近場の「拓進館」です。ツーリングマップル北海道から、これまでゆっくりと訪ねたことの無い場所/施設をピックアップし、実際に走りながら考えよう、みたいな感じで走っていて、「拓進館」は名前から開拓記念館的な施設をイメージしていましたが、実際は美瑛や富良野の四季を撮影した写真のギャラリーでした。

次に目指したのは「哲学の木」です。多分、これも、「セブンスターの木」や「ケンとメリーの木」みたいなのだろうと、それほど期待は無く、白金温泉へのルートの途中なので寄ってみようかくらいの気持ちだったのですが、「哲学の木」の近くに熊出没注意の札が立っていました。なんの変哲もない丘陵の畑で、それも、観光客立入禁止の札が下がっている近くに・・・。観光客もいて、それなりに通行量がある場所ですが、出るんですね〜、こういう場所でも。ひ熊が走る時の最高速度は40〜50kmらしいので、自転車でも下りでない限り、追いつかれる可能性が高いと考えると、気持ちの良いものではありません。「哲学の木」の撮影は早々に諦めて、交通量の多そうなルートへ出ることにしました。

美瑛町の美沢地区(美沢小学校の近く)で、道々966号線(十勝岳温泉美瑛線)に入りました。ここから白金温泉まで、ルートの下見を兼ねて走ってみようと考えています。白金温泉は十勝岳チャレンジ(何時になるか分かりませんが、計画するのは自由なので・・)のベース候補と考えている場所で、標高は650mくらいです。軽く走りながら、イメージを膨らませるのも楽しいじゃないですか。道々966号線をしばらく走ると、道々824号線(美沢美馬牛線)との分岐が現れました。十勝岳温泉、白金温泉方面は直進ですが、道々966号線はこのあと路側帯が狭く、路面は荒れてきました。道路もやや上っていて、脚が重く感じられます。

路側帯が狭いうえに路面は荒れている、交通量が多くて(この日は、日曜日でした)気を使ううえに、道路も上っていて脚が重いので、次第に気持ちが萎えきました。そこで、左側に見えてきた「ビルケの森」で休憩することにしました。トイレを使い、ベンチで休憩し、チョコレートでエネルギー補給して、気力が回復してきたところで、裏道を走って「白金青い池」を目指しました。なぜか、この近辺には、クレー射撃場が多いようですね。

「白金青い池」です。美瑛川に沿って遡って行くと、美瑛川に注ぎ込む小川を堰き止めて作ったような人工の池があり、不思議な青い(私には、青色と言うより緑色に見えましたが)水のなかに、枯れた木が立っています。全然期待していなかっただけに嬉しい驚きでしたが、それ以上に観光客(ほとんどがYou)が多いことにびっくり!。ちょうど、観光バスが到着した直後のようで、見知らぬ(聞きなれぬ)言語(多分、中国語)が飛び交い、自撮り棒で記念撮影しては、引き返して行きます。牛ちゃんも長居は無用なので、白金温泉まで行くのは諦め、早々に引き揚げる(引き返す)ことにしました。西側に黒い雲が見え始め、いやな感じです。今日は雨装備は携行していません。

復路は、道々966号線(十勝岳温泉美瑛線)をまっすぐ美瑛市街を目指して走りますが、僅かですがず〜っと下りなので、軽いペダリングでも快適に走ることが出来ます。

ちょっと寄り道して「美瑛滑空場」(遠くには黒い雲が・・・)を覗いてみましたが、そこには何も無し。その代わりに、「熊出没注意(8月29日)」の札が立っていました。またしても、人間の生活圏に近い畑の横に・・・。ひ熊に遭遇したくはありませんが、美瑛川の横にはきれいに舗装された土手道が続いているので、勇気を奮い起して土手道に入りましたが、そのルートは快適では風に吹かれながら快調に下っていくことができます。時折り、動物の糞らしい固まりが転がっていますが、多分、ひ熊のものではないでしょう、多分!。川沿いの土手道を気持ち良く走っていましたが、先ほどの黒い雲が少し大きくなった気がするので、雨宿りできる場所を見つけようと、美沢地区(またしても美沢小学校の近く)で道々966号線に戻りました。そして、三沢小学校の隣の店頭に「茹でとうきみ」を見つけて停車し、1本100円の茹でとうきみを注文しました。「いや〜、甘いですね〜、本場のとうきみは!」。でも、食べている途中で、雨がぱらつき始めました。予想通りですが、雨具の準備が無いだけに困りましたね。

「茹でとうきみ」を食べ終えても、ぱらぱら雨は止みそうにないので出発しましたが、そこから美瑛市街の民宿まで小雨が止むことはありませんでした。今日は想定外の雨に降られましたが、旭岳チャレンジのように想定外に回復して行くこともあるので、おあいこですね。夕方、美瑛の街を散策しました。


 2017/9/11(水) 4日目:美瑛〜旭川空港〜旭山動物園〜旭川空港−(飛行機で輪行/羽田空港乗継ぎ)−福岡空港。走行距離は55.5km。天候晴れ。

5時に目が覚め、寝なおして6時に起床しましたが、空はほとんど晴れていて、昨日まで隠れていた山々の頂きが見えています。また、宿のご主人が「あっちが明るかったら天気は良くなる」と教えてくれた南西方向にも雲はありません。テレビでは、9月〜10月は「秋のヒグマ特別注意期間」で、この時期はきのこ狩りに行って、ヒグマの被害に遭う人が多いので注意するようにと言っていました。なるほど・・・。この宿での生活リズムにも大分慣れてきましたが、それも今日で終わりです。8時に、宿の前で記念撮影して出発しましたが、今日は雨対策は必要無いようです(多分)。美瑛の街も繰り返して走っていると、周りの状況が見えてきます。路面状況、台地の起伏(山や川の位置等)、栽培されている野菜、etc。ゆっくりと北海道を楽しみつつ走っていきます。

ゆっくり走っていても、10時前には旭川空港に着いてしまいました。空港を見下ろす畑の横でゆっくりと記念撮影しましたが、飛行機の時間には、まだまだ余裕があるので、旭山動物園方面まで足を伸ばすことにしました(往復1時間程度を想定)。思いのほかに脚が軽いのは、追い風が吹いているようです。こうなると、復路に備えて「脚力温存、脚力温存!」です。

往路は道々68号線(旭川空港線)と道々37号線(鷹栖東神楽線)をメインに走りましたが、これまでになく交通量が多いので、ちょっと気を使いました。ルートの途中では何箇所も、旭岳方面への案内矢印が表示されていて、旭川市街と旭岳の関わりを感じるようでした。路面(路側帯を含む)は、やや荒れている感じです。

予定時間を少しオーバーして旭山動物園に着きました。入園する予定は無いので、正門入口前で記念撮影し、トイレを借りて引き上げましたが、旭山動物園を目指す車列のなかにはレンタカーもかなり多いように感じました。復路は同じ道を通らず、道々37号線(鷹栖東神楽線)に並行している市道(町道、or農道)を走りましたが、段差が多くてガタン、ガタンと走り難い。それでも、北海道の秋をじっくりと味わいつつ走ってきました。

11時半過ぎに旭川空港に到着。すぐに輪行準備をして自転車を預ける手続きを始めましたが、やっぱり北海道のイントネーションは柔らかくて親しみやすい。仕事は丁寧ですが、遅い。逆に羽田での手続きは早いけど、ちょっと雑!。羽田空港での乗り継ぎ時間は30分でしたが、やはりギリギリで走らされました。


 おわりに

今年の旅のポイントは、