平成10年6月に道北(稚内)から道東(帯広)まで、約850Kmを走破したので報告します。 初めての北海道にもかかわらず、無謀にも強風波浪注意報のなかを走って体が冷え切ってしまい、非常に恐い思いをしました。 でも、6月下旬で気温が10℃未満っていうのは信じられない!、九州では真冬の気温です。また、飲食料を調達できる店が見つからなかったのにも困りました。北海道は本州とは違う世界だということを痛感させられました。 また、新たな経験を積んで、少し成長したような気もします。 広〜い北海道!、ゆったりと、おおらかな気分で楽しむのが一番のようですね。
1.日程:'98/6/19(金)〜6/26(金)の7泊8日 2.旅人:牛ちゃん(当時47歳) 3.行程:稚内〜宗谷岬〜網走〜浜小清水〜摩周湖〜別海〜根室〜納沙布岬〜釧路〜帯広空港の約850Km、1日平均112Km(初日は移動と足慣らし) 4.ルート:主に国道238号線(稚内〜網走)、国道243号線(別海〜厚床)、国道44号線(根室〜釧路)、国道38号線(釧路〜豊頃)、その他に道道をいくつか 5.装備等:
6.宿泊等:
- 自転車はブリジストン・レイダック RD-6。フィットネスという分野の自転車で14段変速(2×7)のドロップハンドル、タイヤは700×28Cです。
- ペダルはMTB用のBP(シマノPD-M747)でシューズはシマノのSH-M090です。ペダルはBPの方が安全で外しやすく、また力も効率的に伝わると思います。
- サドルも大きくて厚めのものに交換しています。
- デイバック、ハンドルバッグ、輪行袋、小さなバッグ2個をシートピラーに取り付けたリア・キャリアに搭載。夜は宿に泊るので装備は少なめです。
- ウェアは主に上が半袖下着と長袖サイクリングジャージ、下が長レーサーパンツで、朝夕及び寒いときは、その上にウィンドブレーカーと長ジャージを着用しました。
時には雨具も着用しましたが、霧雨続きだったので防水手袋の必要性を痛感しました。自家特製のシューズカバーも携行しましたが、結構役に立ちました。
- 危険防止用のヘルメットは必需品です。
7.感想等:
- 旅館に3泊、民宿に2泊、ビジネスホテルに1泊、国民宿舎に1泊しました。
- 宿は出発前にチェックしておき、前夜に予約しました。前半の宿はツーリング出発前に予約していたのですが、後半は前夜に予約することにしました。
天候によって走行距離等が変わるため、状況により変更する柔軟性が必要です(出発前の調査は十分に行うべきですが、計画に縛られて無理するのは止めましょう!)。
シーズン中は大きな旅館やホテル等は団体客で一杯になりますが、小さな旅館や民宿等は前日の予約でも大丈夫です(有名な民宿は前日では無理かもしれませんが・・・)。
- 雨(霧雨を含む)の日が多かったので、洗濯はほとんど毎日実施しました。民宿は洗濯機が簡単に借りれるのがうれしいですね。
- 場所によっては食堂やコンビニが全然無いルートもあります。そういう時は旅館で弁当を作ってもらったり、店があった時に食料を確保するようにしました。天気の悪い日にエネルギー切れ等を起こすと最悪です。
特に道北ルートは町と町の間隔が長く、走っても走っても民家が無いことがあります。
8.参考文献等:
- 道北の道は特に広くて交通量も少なく、天気さえ良ければ非常に快適なツーリングが楽しめます。でも、ずっと続く直線道路はチャリではめげそうになります。北海道らしくない道(狭くて、工事が悪くて、交通量が多い)も結構ありました。
- この時期の北海道は東寄りの風が多いので、道東から道北へ向う反時計回りがお勧めです。私は道北から道東への時計回りルートを選択してしまい、ずっと逆風に悩まされました。
- 夏でも雨が降ったりすると、ぐっと気温が下がり寒さに震えるような場合があります。寒さ対策は絶対に不可欠です。ウェアも十分に準備して下さい。北海道は本州とは違う世界です。
- 霧雨の時は雨具に着替えるタイミングが非常に難しく感じました.着替えるタイミングが遅すぎて、気が付いたら体が冷えて切っていたことがありました。霧雨には充分注意が必要です。
- 装備の雨対策も十分に行ってください。荷物は防水パックに入れてバッグに入れ、バッグの上からさらにレインカバーをすると大丈夫です。ロングツーリングでは雨はつきものですから、雨をどのようにやり過ごすかも重要です。雨に遭うとオイルが流れてしまうので、オイルを携行すると重宝します。
- 北海道では長い時間ブレーキを使わないことがあります。気温が低い時は指先が痺れてきて、ブレーキが掛けられなくなりそうでした。時々は指先の運動をしましょう!。天気の悪い時は無理をしないように.行き倒れの危険もあります(冗談ではない!)。
- 出発する1ケ月前頃から週間天気予報を見て、天気や風向き等を把握しました。
- 十分な準備をしたら、後は「あこがれの北海道」を満喫するだけです。体いっぱいに北海道を感じて良い想い出を作ってください。
- 「クルージング情報 宿泊北海道(全道3200軒の宿を掲載)」という本は宿探しに最適です。小さな町の宿まで載っているので、計画作成時に重宝しました。
ちょっとかさばるので持っては行けませんが、必要な部分をコピーして行きます。札幌の出版社の株式会社クルーズ「宿泊北海道」編集係(011-242-8088)の発行です。
- 「自転車野郎養成講座」、ご存知「のぐち やすお」さんの本です。「STEP12 いざ、北海道へ」が参考になりました。
- 「CYCLE FIELD 1995 July」の「特集 北海道」に、かなり詳細に説明されています。でも、「CYCLE FIELD」は残念ながら休刊となってしまいました。
- インターネットで北海道の情報を検索するという方法もあります。情報は次第に充実されて行くと思いますので、これからの有力な情報入手方法になるはずです。
- 地図は「ツーリング・マップル 北海道」を使用しました。自転車ツーリングにはちょっと大きすぎますが、やはり便利です。個人的には改版前のサイズが好きです。
- その外に「街道を行く38 オホーツク街道」や「街道を行く15 北海道の諸道」等を旅行前に読んでおけば、また違った興味を持って楽しむことができます。
09:00;横浜の自宅を出発。自転車は輪行時の故障等を避けるため別便にて送付済み(日通のビッグアロー便で約16,000円でした。結構するんですね!)。
12:20のANA573便に搭乗。搭乗時の天候は雨。機内は比較的空いている。 北海道の上空は快晴で眺めもGOOD!。ツーリング・マップルと見比べながら、しばし景色に見入る。 西ルートを走る時は「浜益〜留萌」が大変そうだ。「暑寒別岳」の頂上付近にはまだ雪が残っている。 稚内空港に到着。飛行機が降りた滑走路をそのままUターンして、到着ロビーに向うのにびっくり!。 風が強い(それも北東の風で明日からの走行には逆風となる!)。稚内は「風の街」と聞いていだが、最初からこれでは先が思いやられる。 定期バスに乗り「声問郵便局前」で下車し旅館へ向う。 15:00;旅館「おとたけ」到着。化粧濃いめ(目)のおかみさんがお出迎え、親切そうな感じだ。 別便にて送付した愛車もすでに到着していたので早速組み立てるが、特に問題は無いようだ。 15:30;自転車のチェックを兼ねてノシャップ岬へ出発。陽は差しているが風が強くて少々寒い。気温15℃程度。短レーパンで出たのを後悔し始める。 途中で何軒か「ライダー・ハウス」を見かけるが、なるほど・・、これが噂のライダーハウスか!。
野寒布岬に到着。海岸の風景が沖縄と似ているような気がするのは何故だろう、車は少ない。カーリング場(ボーリング場ではありません!)を見つけて感激する、さすが北海道だ!。 利尻岳、礼文島を遠望し記念撮影。帰りにコンビニで明日の朝食とおやつを購入する。 17:00;旅館到着、本日の走行距離は約33Km。風呂に入った後、食堂で同宿の皆さん(観光バスの運転手さんとガイドさん、行商の2人、旅行者1人)と懇談する。 食堂は広いのだが、1つのテーブルに全員の食事が準備され、皆さんと話しながら食事を摂るようになっている。 おかみさんの紹介により懇談が始まり、会話の中からいろいろな情報を入手する。初めてとは思えない打ちとけた会話/お酒を楽しむことができた。 楽しい時間を過ごし21時過ぎに部屋へ戻る。 明日の準備及びストレッチ。明日の天気予報は「曇り」、どうも天気が心配だ!。
今日は「枝幸」まで約120Kmの計画だが、天気が下降ぎみで風も強く、不安な初日となった!。 06:00;起床。曇り空で風が強い。6時55分に寒さ対策を施して出発。マスターの心尽しのコーヒーがおいしかった。 国道238号線を宗谷岬へ向うが、真っ正面からの向い風、さっそく北海道の洗礼を受ける。 不安(見知らぬ風土と下降ぎみの天気、また逆風)と戦いながらペダルをこぐ。逆風でペースは普段の2〜3割ダウン。 こんな日でも宗谷(町?)では子供神輿をやっていた。さすがに地元の人はすごい!。 途中で間宮林蔵の渡航の記念碑で記念撮影。 08:20;どうにか宗谷岬に到着。ここまで約23Km。まずは記念撮影。 風が強くて寒いので、体が冷えないようにすぐに出発する。強風の中を先に進むべきかどうか・・・悩む。 依然として風が強いが、今度は横風となり、時折すさまじい風が吹く。 オホーツク海の浪しぶきが強風に舞っている。行き交う車はほとんどいない。 止まるべきではないかと迷いながら進む!。下り坂でもペダルを踏むようなすごい風!(後で聞いたところでは、「強風波浪注意報」が出ていたようだ。知らないとは言え無謀なことをしたものだ)。 09:40;苗太路(なえふとろ)の工場の陰で風を避けながら朝食(バナナ2本とカレーパン)を摂る。ここまで約42Km。この風の中ではまあまあのペースだが風は止みそうにない。 10:00;休憩していても体が暖まらず、次第に体が冷えてくるので出発する。海岸の廃屋が淋しい。 11:00;道の駅「さるふつ」で休憩。ここまで55Km。休憩していても寒くて暖まらない。こんな経験は初めてで、不安感が湧き上がってくる。先に進むべきかどうか悩む。 11:30;とりあえず「浜頓別」まで進み、そこで判断することとして出発。この頃から雨が降り始める。 途中の「猿払シェルター」(普通の道に屋根をかぶせたトンネル。北海道では時々見かける)で雨具に着替え、荷物の雨対策も実施。淡々と雨の中を進む。 景色を楽しむ余裕はなし。次第に雨が本降りとなる。横風には次第に慣れてくるがペースは上がらず。 こんな中でも牛はのんびりと草を食べており、自然のたくましさを感じる!。 GSサルフツ農協前のバス停(何故か「飛行場前」という名前)で休憩する。ここで「枝幸」まで進むことを断念し、予約していたホテルにキャンセルの電話。ごめんなさい。今日は「浜頓別」泊りにしよう。 ここから「浜頓別」まで12〜13Km、残りわずかだ、頑張ろう!。雨の中を出発するが、次第に指先の感覚が無くなってくる、やばいな〜!。 「浜頓別」に入り営林署前の公衆電話でホテル(旅館)探し。すぐに体が温められる温泉付きを探す。 「浜頓別温泉ウィング」は満室でがっくり!。でも、「北オホーツク荘」を紹介してもらい、そこに空き室があることを確認してほっと一息。 ホテルまでの道のりを聞いて出発・・・しようとするが、寒さで指先が麻痺していてグローブが着けられない。口を使ってどうにか装着し出発する。 14:20;国民宿舎「北オホーツク荘」に到着、どうにか危機を脱出できた。ここまで約84km。 まず自転車を雨が降り込まない場所に保管する。チエックインしようとしても、指先がかじかんでいて宿泊カードを記入できない。 後で記入することとして、まず風呂に入る。お湯につかっても、なかなか体が暖まらなかったが、どうにか生き返った感じ!。 日頃になく長い入浴後に宿泊カードを記入し食事等を注文する。ここは1泊2食付きで8,100円。 洗濯機を借りて濡れたウェアを洗濯し乾かすが、濡れた靴の手入れ/乾燥が大変。17時過ぎに終了するが、疲れた〜!!。今日は恐怖の1日だった。 18:30;食堂にて特別注文の「毛がに」を堪能する。外はまだ雨が降っている。 夕食後、雨に濡れた自転車を清掃し手入れする。
明日のことを心配していても仕方無いが、明日も雨が残りそうだ。恐怖の1日を経験して、気持ちがびびっているのがわかる。 明日は湧別の民宿を予約していたが、行けそうにないのでキャンセルする。ごめんなさい!。 明日に向け十分にストレッチをして寝る。
昨日の恐怖の体験で今日は完全にびびっている。雨だと出発したくないな〜・・・。06:40;起床。外はまだ雨が降っている。
07:30;朝食。朝食後に外に出てみると、気温は低いが雨は止んでいる。いっぱい着込み、8時半を目処に出発することに決定。 08:35;雨具(下)とシューズカバーを着けて出発。北海道はブレーキを使う機会が少ないので、次第に指先がかじかんでくる。「頓別」で風速3m、9℃、風はほとんどない。 カムイ岬が次第に大きくなってくる。アイヌ民族は自然の様々なものに神(カムイ)が宿っているとして敬っていたそうだが、神が宿るにふさわしい厳しさをもっているように感じる。 カムイ岬の東と西で風が変わるというが、今日は風も穏やかで変化は感じない。 「枝幸」で気温は8℃、寒さは変わらず。九州では1〜2月の気温だ。でも雨が降っていないだけましか。 10:35;道の駅「マリーンアイランド岡島」に到着、ここまで43Km。記念にスタンプを押下。熱い缶コーヒーがうれしい。のんびりと休憩する。 11:35;出発。この頃から霧雨が降り始める。途中でツーリング中の4人とすれ違うが、皆さん雨具着用で頑張っている。 昨日はすれ違うツーリストは皆無だったが・・・(あの「強風波浪注意報」の中を走ることが間違い?)。 外人さん2人ともすれ違う。単独ツーリング時は、すれ違うだけでもうれしい!。全員、前後輪にサイドバッグを付けており、キャンプツーリングのようだ。 霧雨が次第に強くなってきたので雨具を着るが、すでに結構濡れている。霧雨は雨具に着替えるタイミングが難しい。 後からきた1台に追い抜かれる。大声で歌を歌っているところだったので少し恥ずかしかったが、大きな声で「コンニチハ」と挨拶!。 13:50;雄武(おうむ)のAコープで昼食を摂る(塩ラーメンとおにぎり)。ここまで88Km。 ここから紋別の「セントラルホテル」を予約する。素泊まりで5,700円。残りは40数Km。今日は快調なペースだ。少し自信が回復する。 すぐ隣の道の駅「おーむ」で記念のスタンプを押下し、しばらく休憩する。 14:50;雨装備のまま出発。 道の駅「おこっぺ」でスタンプを押下し、また一路紋別へ向う。 残り約10kmとなったところで今回初めてのパンク。霧雨の中でチューブを交換する。 興部(おこっぺ)に近づいた頃から車が増え始めたので路肩を走ることが多くなり、いやな感じがしていたのだが・・・。 その後はパンクしないように祈りながら紋別へ向う。 紋別市の入口のコンビニで夕食&ビールを購入。 17:50;紋別セントラルホテルへ到着。シティ・ホテル風で意外と良いホテルだ。本日の走行距離は136Km。 ぼろぼろになっていた自信も少し回復してきたようだ。 風呂&洗濯&チューブ修理。本日の最高気温は紋別で9.2℃だったそうだ。6月なのに・・・、本州では考えられない気温だ!。 明日の天気予報は「曇りのち晴れ」、最低気温が8℃、最高気温15℃。そろそろ暖かくなって欲しい。 明日は頑張ってスケジュールを元に戻すぞ〜!。今日も十分にストレッチし、明日のコースをチェックして就寝する。
少しづつ足に疲れが出ている。気温が低いので、特に入念にストレッチを行う。今日は頑張ってスケジュールを元に戻すつもりだ。06:30;起床。外はまだ霧雨が降っているが、昨日ほどはひどくない。
07:25;おにぎりを1コ食べ、雨&冬仕様で出発。まだ霧雨が降っており気温は8.5℃(九州では真冬の気温だ!)。 出発してすぐに、道の駅「オホーツク紋別」に着き、記念のスタンプを押下する。
ずっと国道238号線だが、紋別エリアは側道が狭くて最悪!。本州とほとんど同じような道路状態で、北海道を走っている気がしない。不平たらたら・・・。 湧別の手前のバス停で雨具を脱ぎ、ジャージとウィンドブレイカーへ着替える。その間に、昨日抜かれたチャリダーに再度?抜かれる。 途中の道の駅「中湧別」、「愛ランド湧別」に寄り記念スタンプを押下する。 40Kmを過ぎた頃から朝食を摂ろうとレストランを捜す(サロマ湖の近くだと、やっぱり「ほたて定食」を食べたい)が、なぜか定休日ばかりで空いている店がない。 とうとう途中の上り坂でスタミナ切れを起こし、ふらふら状態。 10:50;サロマ湖畔の「グリーンビレッジ緑館」近くで、どうにか小さなコンビニを見つけ食料を購入。 近くのバス停(ちゃんとした山小屋風)でエネルギーを補給し、どうにか生き返る。ここまで約60km。 11:50;出発。次第に暑くなってくる。途中の道の駅「サロマ湖」で記念スタンプを押下する。後はただひたすら網走を目指す。晴れるにつれて向い風が強くなりペースが上がらない。 道の駅「サロマ湖」を出発した時に見かけたチャリダーは振り切ったようだ(なぜか、そんな事が気になる)。 しばらく走っていると朝方に追い越されたチャリダーに少しずつ追いついていく。みんなも向い風に結構悩まされているようだ。 ペースが全然上がらず、 今日中に「浜小清水」まで辿り着けるかどうか不安になってくる。 能取湖近くから向い風が少しずつ追い風に変わる、うれしい!!!!。 追い風でペースが上がり、距離が稼げるようになる。どうにか「浜小清水」まで辿り着けそうだ。途中から「オホーツクサイクリングロード」に入る。 14:30;「オホーツクサイクリングロード大曲駐輪場」(網走市の入口付近)に到着し休憩。ここまで約114Km。 風は吹いているが結構暖かい。北海道で暖かさを感じたのは今回の旅で初めてだ!。 15:30;出発。すぐに「網走刑務所」前に到着し記念撮影。刑務所の前にはきれいな団地があるのにびっくり!。想像していた暗いイメージとちょっと違う。 残り24Km。明日もあるのでクールダウンのつもりでのんびりとクルージングを楽しもう!、というつもりが網走から浜小清水までが結構遠く、ず〜っと真っ直ぐな道が次第に辛くなってくる。 「浜小清水原生花園」は満開の時期には少し早いようだ。咲き始めた花の中を2輌編成のディーゼル機関車が走り抜けていく!。 「浜小清水原生花園」とは反対側の涛沸湖の眺めが雄大ですばらしい!。 17:05;やっとこさ「浜小清水」の民宿「おばちゃんの家」に到着。本日の走行距離は約140Km。 民宿「おばちゃんの家」の本職はおそばやさんで、おばちゃんは2代目だそうだ。 早速、風呂に入り疲れを落とす。洗濯機を借りて汚れ物の洗濯をしながら夕食を摂る。 2代目おばちゃんは横浜出身だそうで、同宿の池袋の方と3人で話が盛り上がる。同宿の方は会社を定年退職した後、2週間の予定でのんびりと道東の写真を撮り歩いているとのこと。 私も次はのんびりと来たいものだ。 明日、私が目指す裏摩周湖展望台は摩周湖展望台に比べて標高が低いため、霧がかかる確率が低いそうだ。晴れの摩周湖が期待できそう。 2代目おばちゃんの心尽くしの三平汁がすごくうまい、おかわりして満喫する。 明日のルートは食堂やコンビニが無さそうなので、昼食用のおにぎり弁当をお願いする。 明日の天気予報は「晴れ時々曇り、南のち東の風、最低気温が11℃、最高気温が18℃」。十分にストレッチをして22時頃には就寝。
北海道は夜明けが早い。特に今日は朝から快晴のため、朝早くから日差しが強い。紫外線が強そうだ。昨夜は眠りが浅く、うつらうつら状態。早くから目がさめている。06:00;寝不足気味だが、しぶしぶ起き出して荷造り&ストレッチ。
07:00;朝食。ご飯をお代わりしてしっかりと食べる。宿泊代は弁当を入れても6,900円、安〜い!。 08:00;快晴の中を出発。すぐに国道244号線を離れ道道391号線へ入る。この道は「じゃがいも街道」というらしく、愛称どおりに道路の両側にじゃがいも畑が続く。 「小清水温泉」で国道391号線に入る。 向い風(南風)が強くペースが上がらない。ツーリングも5日目に入り結構足に疲れが溜まっているようだ、一番きつい時期なのかな?。 平坦な道はそうでもないが、登り坂になったとたんにがっくりとペースが落ちる。 09:20;中標津斜里線(道々1115号線)へ入る。道路は平坦に見えるが少しづつ登っているようだ。 10:50;清里峠(標高434m)に到着、ここまで約42km。 裏摩周展望台までの2.7kmの登り坂のつらいこと、つらいこと。途中で3〜4回も休憩してしまう。たいした坂ではなのに、疲れた足が言うことを聞かない。 11:10;どうにか上り切り、裏摩周展望台に到着。ここまで約45km。 快晴の摩周湖、写真撮影後「おばちゃんの家」で作ってもらったお弁当で昼食を摂る。う〜ん、最高!。 木陰を選んで、しばしごろ寝。ツーリングマップルを見ながら、この後のルートを検討する。 今日は行程に余裕があるので、ライダーのメッカと言われる「開陽台展望台」を目指すことにする。 12:10;出発。清里峠のすぐ下は屋根つき道路となっているが、これは豪雪対策なのかな?。道道150号線を軽快に下っていく、楽チン楽チン!!。 途中で地アイスクリームを堪能するが、さっぱりしていておいしかった。 「開陽台展望台」に向かう最後の500mは、今の私の脚力では到底登り切れるものではなく、自転車を降りて押す。ただひたすら汗をかきながら押す。 14:00;やっと「開陽台展望台」に到着。ここまで約80km。日差しが強く暑い。 ライダーや観光客は多いが、さすがにチャリダーはいない。う〜ん、自己満足。 ここで記念撮影し休憩をとる。北海道牛乳がうまい。ここは360度の展望が楽しめる。 晴れているが、次第に雲が増えて、遠くはうすくもやっている。芝生の上にごろんと寝転び休憩する。 15:00;別海へ向けて出発、すぐに北19号線となる。ここは地平線まで真っ直ぐ道が続いていて、観光写真等でもよく紹介されている場所だ。 北海道の道路は地平線まで真っ直ぐに伸びている道が多く、チャリではめげそうになったりする。 中標津飛行場の横を通過する。 中標津〜別海はアップダウンが多く、その上に向い風になった。 16:55;別海町の旅館「石×屋」に到着。本日の走行距離は約117km。愛想が悪く、なんとなく気に入らない。風呂上りの楽しみである缶ビールの自動販売機も売り切れている。くっそ〜!!。 夕食の時も宴会のお客さん対応で手一杯で、宿泊のお客さんまで手が回らないようだ。 再度うんざり!。この宿は×、前のコンビニへ買出しに行き、部屋で一人きりの酒盛り。昨晩とは大違いだ。 明日は根室まで行くこととして宿捜し。ビジネスホテルや旅館はすべて満室だったが、民宿の2件目で予約OK、ライダーが多く泊まるそうで早立ちもOKだった。 明日は良い宿であって欲しい。この旅館は実業団の陸上部が合宿に使うようで、今日も横浜銀行の女子陸上部が合宿中だった。 明日の天気予報は「南または南西の風が昼頃からやや強く、晴れ。最低気温9℃、最高気温15℃」。
今日は日本最東端「納沙布岬」を目指す。一日の行程としては短いほうだ。昨日までは足が強張っていたが、次第にほぐれてきている。06:00;起床。昨夜は熟睡できた。少し不整脈があるが、疲れが溜まっているのかな?。念を入れてストレッチし様子を見る。天気は曇り、風がある。
07:00;朝食。お代わりしてご飯をしっかりと2杯食べる。宿泊代は9,500円だが高く感じた。出発の準備を完了する頃には不整脈は消えていた。 08:15;出発。曇り。風が肌寒い。国道243号線を走り出す。途中から時折霧雨が降り始める。南の風(向い風)が強くペースが上がらない。 昨日と同様にアップダウンが多い(別海〜厚床間を大小いくつもの川が流れており、川の周辺が侵食されて高低差ができアップダウンとなっているようだ)。 09:25;JR厚床駅に到着。ここまで約24km。トイレ休憩。 09:40;出発。これより根室に向けて国道44号線を走るが、これからは追い風となる。10時頃から日が差し始めるが、道は次第に悪くなってくる。 11:15;JR根室駅前に到着。ここまで約57km。記念撮影と明日の輪行のために時刻表をチェックする。 明日は根室から厚床まで輪行する計画だ。根室駅は日本最東端の駅と思っていたが、本当は隣の東根室駅が日本最東端の駅だった。あちゃ〜、ちょっとがっかり!。 駅前は観光客相手の「カニ」屋さんが多い。散策しながら食堂を捜し、「やまつね」さんで「三色丼」2,000円を堪能する。そこでリーズナブルなカニ屋さん「あべ」を紹介してもらい、自宅へ「花咲ガニ」をおくる。「花咲ガニ」6杯と送料を含めて約1万円、意外と安かった。 駅前の「観光センター」でお袋へのお土産として「ふくろう」の彫り物を購入する。「しまふくろう」は北海道では幸を呼ぶ鳥だそうだ。 12:20;「納沙布岬」を目指して出発。昆布を干す風景が、いかにも北海道だ。けっこうアップダウンがある。 13:35;「納沙布岬」到着。ここまで約81km。写真撮影。結構風があって立ち止まっていると寒く感じる。「北方資料館」等を見学するが、北方四島(特に国後島)はほんの目と鼻の先だ。 14:20;根室に向けて出発。向い風が強い。途中で「えぞ鹿」を見かけ、あわてて写真撮影したが、結果的には遠過ぎて写っていなかった。この後もしばしば「えぞ鹿」を見かける。 根室市内に到着し、宿に入る前にコンビニで明日の朝食を購入する。 16:00;民宿「たかの」に到着。本日の走行距離は約107km。到着してガレージに自転車を保管する時にオイルをもらってチェーンに注油する。 2日目に雨に降られたことと、時々降った霧雨にため、少しサビが出ていたので一安心。 風呂&洗濯(民宿では有料の洗濯機や乾燥機をおいているところもある)し、まずビールを一杯!。 夕食後に明日の計画をチェックする。明日は今回のツーリングで唯一の輪行だ。JR根室駅出発が6時なので5時過ぎには宿を立つつもりだ。あわせて白糠の旅館を予約する。 明日の走行予定距離は約120kmの予定。明日の天気予報は「南西の風が昼頃からやや強く曇り、日中は晴れ。最低気温10℃、最高気温18℃」。これまでで一番暑くなりそうだが、濃霧注意報が出ている。
今日は根室から厚床間を輪行し、厚床から釧路を経て白糠を目指す(釧路湿原にも寄りたいが時間が無い)。足の張りはとれ調子は回復してきている。 04:30;起床(自然に目が覚めてしまう)。曇り空を予想していたが快晴!。 今日の装備は晴れパターンで行くことにする。荷造りはほぼ昨夜中に終了しているので出発まで時間を持て余してしまい、ストレッチをじっくり行う。毎日ストレッチを繰り返していたら、足を開いた状態で胸が着くようになってきた。 05:10;民宿を出発。JR根室駅に到着し早速輪行準備。 05:40:乗車券810円と手回り品切符270円を購入して乗車。少しづつ曇ってくる。 06:00;出発。乗客はほとんどが学生で、うるさいくらいにぎやかだ!。 車内で朝食を摂る。車窓から「エゾ鹿」を何頭も見かけるが、これぞ北海道の景色!。道東には比較的に「エゾ鹿」が多いようだ。次第に雲が増えてくるのが気になる。 06:48;JR厚床駅に到着、やはり汽車は速い。早速走行の準備をする。 07:15;曇り空の中を出発するが、最初から向い風!。輪行後のため途中で2回程サドルの調整を実施。向い風に対してはドロップバーを握り、上半身を低くして頑張る。 やはり足が重い(痛くはない)。今日で6日目の走行だが、連続での6日走行はこれまで初めての経験だ。これくらいから足にくるのかな?、ま〜、走ってみれば分かると思いながら走りつづける。 ここでも「エゾ鹿」を何頭も見かけるが、まさかひ羆はいないだろうな!。 09:40;道の駅「厚岸グルメパーク」に到着、ここまで約47Km。小休止。 JR厚岸駅に寄って名物の「かき飯弁当」を購入する。厚岸に「Sunkus」があり、なんとなくうれしくなる。久々に見かけたコンビニだ。 10:35;出発。やっと向い風が弱くなってきた。腰や股が痛くなってきたので再度サドルを調整する。輪行後はサドルの細かな調整が必須になる。 昨日まで右足のアキレス腱が痛んでいたが今日は問題ないようだ。なんだか、体の話題ばかりで・・・。 12:45;別保町メモリアルパーク(キャンプ施設で、墓地ではありません)に到着、ここまで約88Km。 JR厚岸駅で買った名物の「かき飯弁当」で昼食を摂る。名物に美味いもの無しというが「かき飯弁当」はうまい。 昼食後に昼寝をしようとしたが、細かい霧雨が降り始めた、昼寝をあきらめて出発する。 13:40;出発。細かい霧雨は釧路に近づくにつれて濃くなり、白糠の旅館に着くまで止まなかった。 釧路市街の道は最悪だ。釧路は道内で3番目の街だそうだが、3番目なのは多分人口だけではないかな?。 道の駅「白糠恋問」に寄りで記念スタンプを押下。その後もずっと細かい霧雨が続く。 白糠町は「ししゃもの里」だそうだ。11月頃が旬で、採れたてのものに塩して焼いて食べるそうだ。聞いただけでもよだれがでそう。 16:20;捜し迷った末に「美××旅館」に到着、本日の走行距離は約130Km。この旅館は名前倒れでこれまでの旅館でWorst1。電話もビールも外で調達するが、安いので仕方ない?。でもね・・・。 夜のストレッチを連日実施した効果が出ている。筋肉痛はやわらいでいるし、体もすごく柔らかくなっきた。 明後日から天気がくずれそうなので、明日で今回のツーリングを終了することとし、帯広空港発19:30の羽田行きを予約する。もっと早く空港に着くと思うが、その時は前の便に変更してもらおう。 明日はいよいよ最終日だ。十分に楽しんで走ろうと思う。明日の天気予報は「南の風がやや強く曇り、夜には所により一時雨。最低気温12℃、最高気温16℃」。
厚岸海岸のコンブ干しの風景
今日は今ツーリング最終日。次はいつ頃北海道に来れるか分からないので、じっくりと楽しもう!。体調もGood!。06:00;起床。曇りで霧が出ている。昨夜は熟睡できたが少し不整脈がある。疲れは無い。今日は昨日より大分体が楽になっている。
07:00;朝食。しっかりとご飯をお代わり。
08:00;出発。本日は小さな峠越えがある。8時半頃から薄日が差してくる。今日も足は快調だ。 09:05;直別(厚内との分岐点)、約24km。この後に北海道初のトンネルが3つ控えている。直別を過ぎると最悪の道となる。車道と路肩の間に大きな段差があり、それが延々と続く。 自転車にとって非常に危険なパターンであり、一瞬も気が抜けない。交通量も多く、気を抜いたら即転倒につながる最悪のパターンだ!。 加えて、北海道のトンネルは轍があって非常に走り辛い。 10:20;吉野共栄に到着、ここまで約50km。帯広空港へ向うため、ここから右折する。さようなら「えりも岬」、次の機会に行きます!。 ここからは追い風だが気分が乗ってこない。ツーリングを終わりたくないのかな?。 11:12;道々62号線の分岐点、約63km。しばらくは登り道が続くが、のんびりとした田舎道。次第に暑くなってくる。Aコープを見つけ昼食を購入。 12:20;糠内バス停で昼食&休憩。ここまで約80Km。糠内バス停はトイレも完備したログハウスタイプの大きなもので.ゆっくり昼寝もできる。 トイレに寄ったおじさん(トラックの運転手さん)と雑談する。 13:20;帯広空港に向けて出発。出発前に短レーパンに履き替える。途中の登り坂がやけに苦しいが、休憩をとらずに走り続けたのが今頃になって効いてきたようだ。 途中で「幸福駅」跡に寄る。 14:45;帯広空港に到着、とうとう今回の旅も終わってしまった。本日の走行距離は約104km。早速予約便を変更する。輪行準備をして手荷物ウカウンターに預ける。飛行機での輪行は始めてなので少々心配だ。 トイレで体を拭いて着替る。お土産を購入した後、サッポロビールで乾杯!。 帰りの飛行機(JAS156便)の中で今回の反省や気がついたポイント等を忘れないうちに記録する。 連続走行7日は初めての経験であり、足が持つかどうか心配したが、特に問題は無かった。 5日頃までは足の筋肉がパンパンになっていたが6日目頃から張りが少なくなり、7日目の今日は、かなり柔らかくなって痛みもとれてきた。 疲労蓄積のためか登りがきついのは変わりないが、平坦な道は結構イケル!。瞬発力の筋肉は衰えても、持久力の筋肉はさほど衰えていないのかな。 いずれにしても、無理しなければ長旅も行けるという大きな自信となった。 羽田に到着した時、自転車は他の手荷物とは別扱いになっており、取り扱い注意の札も付いていた。自宅へ帰ってチェックした時も特に問題はなく、飛行機での輪行も行けそうだなっと一安心!。 往路に飛行機で輪行する時も、機構部分をダンボールやクッション等で丁寧にガードしておけば問題ないようだ。