ばらもん・小玉さんのアドバイス

このコーナーは掲示板「のんびりし〜!」に寄せられた質問に対して、久留米の自転車工房・ばらもんのオーナー・小玉さんから頂いたアドバイスをまとめたものです。
専門家の立場から頂いたいろんなアドバイスは、きっと皆さんの参考になると思いますよ。

質    問 ばらもん・小玉さんのアドバイス
膝の痛みについて

以前、登山で痛めた右ひざ靱帯がしくしくと痛み始め、もう少し長期的に筋力をアップする必要を痛感しました。それにしても、ひざって一度痛めると長引きますね〜。
私はレースの世界に踏み込んでいましたが、ヒザが弱い方だったので、長距離や長時間トレーニングをしたくても痛み出すので出来ない事が困りものでした。経験上、ヒザを故障させてしまってシクシク痛む間は、ヒザへ負担をかける運動は自粛します。治っても再発しやすいので、自転車に乗る場合は出来るだけヒザの負担を減らすように、
・軽い自転車で
・サドルは、やや高めにセットし
・短いクランク(一般的な170mmmより165mmが、より良いです)にして
・軽いギヤにして
力をあまり入れないでクルクル回す方が、ヒザへの負担は最小限で済みます。
あんなに山登りがきついとは・・・
一番軽いギアにしてもダメでした。体力不足を痛感しました。
山の登り坂がきついのは、万国共通、誰でも一緒ですよ!。

登りに強い人は、ハイスピードで走ればいいし、遅い人はマイペースでゆっくり走ればいいんですよ。途中休んでもいいし。自分なんかも、もともと山登りは不得意だし、日頃は運動不足なので、無理しないように、きつい上り坂は心拍計を見ながらセーブして走っています。・・でないと体力が尽きて、帰り着けないですもん。
レーパン(レーサーパンツ)について

なれない姿勢の為か、ケツが痛い!。とにかく痛い!。 帰りはケツのポジションを変えながら乗ってました。 自転車屋さんにはそのうち慣れると言われましたがホントに慣れるんでしょうか?

予防策として、レーサーパンツを履くこと。パンツのお尻の部分に衝撃を吸収するパッドが入っているので、路面からのショックを和らげることができます。

お尻とサドルの形が合わないために痛みが出るというケースでは、サドルを交換する方法もありますが、レーパンを履いて、乗車姿勢を調整して、それでも駄目な時にとる方法でしょうね。
こんにちは、参考にしてください。

レーサーパンツのインナーパッドの厚さですが、メーカーによっては、無い物から、段階的に薄い短距離用から、厚い長距離用まで数種類あります。最近は、流行のカチカチに硬く狭い軽量サドルのために、インナーパッドを特に厚く増量したようなレーパン(レーサーパンツ)もあります。なかには、MTBやシティー用に普段着デザインのパッド入りパンツが、パールイズミから「デツアー・ショーツ」の名前で発売されています。また普段着の内側に穿くパッド入りインナーパンツも2種類発売されています。

ただ、サドルとお尻の相性も現実にはあって、デザインや様々なパッド、ゲル入りのものもあり、こればかりは、どれがいいかの判断は、実際にしばらく乗って使ってみないと、最終的には分かりません。合っている時は、意外とパンツにパッドが無くても、長距離でない限り違和感は感じないものです。かつて幅10センチ程度のカチカチの一枚革サドルも使っていましたが、パッドの工夫やベースの材質、様々な形状等のサドルの流行の変化は、大きいですね。
ポジションについて

MTBにスリックタイヤで頑張っておりますが、後半は腰が痛くなり、休み癖がすぐに出てしまいます。 膝にも負担が来るようで、セッッティングもできてないんでしょうね?
腰が痛くなるのは、サドルが高かったり、ハンドルまでの距離が遠すぎたり、という原因が多いと思います。
・ペダルを一番下げた時に、かかとが付きますか?。
・普通のペダリングでヒザに少し余裕はありますか。
・ハンドルを持った時、肘が90度から100度ぐらいの角度で楽なポジションで乗れますか。
あとギヤ選択は、特に寒い時期は、体全体が固くなっているし、膝関節の負担も大きいので、かなり軽いギヤ比で距離よりも時間を重視します。

サイクルコンピューターは、最低でもクランク回転数(ケーデンス)の出るタイプがいいと思います。 自分は、心拍計(体の負担率が分かるので)とサイクルコンピューター(もちろんケーデンス付き)が合体した物を使ってます。
自転車ツーリングが初めての人へのアドバイス 自転車ツーリングの経験が、全くの初めてなら、膝の故障(関節炎)には注意してください。

自分自身としては、膝関節が人より弱い方だったんで注意していました。ある日、ツーリング中に出会った長距離サイクリスト(初心者)が、歩いて自転車を押しているので事情を聞いたら、「膝が痛くて腫れてきたのでペダルを踏めず歩いてます」との事でした。 見るとかなりひどいので、駅までトラック等へのヒッチハイクを薦めました。 とにかく関節の負担を減らせる、軽く回せる軽いギヤを楽に踏んでくださいね。負担の大きい、重い、早く走れるギヤは、下り坂や追い風以外は厳禁です。走り始めは用心して距離を欲張らないように。

筋肉は短時間/期間で回復しますが、関節の回復は、月単位/年単位になってしまいます。
チューブ交換について
パンク後、新品チューブをタイヤに収めて、空気圧を上限の100psiまで入れてしばらくしたら、バーストしてチューブは完全に破損してしまいました。 バーストを起こさない手立てとか、コツなどをご存知ならばご教授願います。

チューブ交換の場合、まず内部でネジレてシワが寄っていたり、タイヤサイドのビードに挟まっていたりすると、空気圧を上げた時に薄い部分が出来て一気にバーストします。 これらを防ぐには、タイヤ/リムにチューブを収める時、若干空気を入れて膨らませておくとネジレが防げます。一旦タイヤに収めたら一気に空気圧を上げず、”だいたい60%程度の空気圧を入れて、また完全に空気を抜く”を何回か繰り返し、サイヤサイドのラインとリムがきっちり合わさっているか確認し、本来の空気圧を入れます。 ほぼ、それで大丈夫とは思いますが、更に慎重を期すなら、本来の空気圧に上げる前に60%ぐらいの空気圧でちょっと乗り、また抜いてから圧を上げるという作業をします。 またタイヤサイド内部のビードが切れている場合もそこが緩くなり、チューブがはみ出す原因になります。